オープンスペース街・日誌

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2002年3月@

3月6日(水)

 3・24保安処分反対集会に向けて 共同作業所めぐり第1弾
★武蔵野市の共同作業所「MEW」へAちゃん・ガンちゃん・富田さんの3人で行った。朝、高見さんから送られてきた
「関西保安処分問題学習会運動」の報告(下に掲載)をみんなで読み合わせした。佐藤忠さんの「保安処分の歴史的な
経過」を読んで、とても勉強になり、元気100倍。忠さん有り難う m(__)m 3・24でお会いしましょう。
 昼食を食べてから車で、自家製パネル、アピール文を持って出発 (^o^)丿
 武蔵野市の共同作業所「MEW」  報告者はAちゃん。今朝も病院で一人
獲得して自信満々です。でも毎日、危機感
で必死に勉強しています。
スタッフ3人とメンバー8人が話を聞いて
くれました。

 終了ミーティングで、今日の反省会。
阻止共闘のビラの内容以前の、保安処分
とは、家族に偏見がある、ずっと入院してい
たい人もいるなどという質問が出たので、
「街」の考え方を話し合った。
 「どうやったら協力できますか」「2週間に
1回のミーティングを増やしたい」と言って
くれたのは嬉しかった。6日は杉並区の
「151(いこい)」に行きます。
 「街」の前では、仁君がアピールしました。

2・23第一回保安処分学習会は 
35名の参加のもと大成功しました

5月2日 第二回学習会に誘いあわせて集まろう

02.3.4 関西保安処分問題学習会運動
 第一回の保安処分学習会には「病者」、労働者、医療労働者、精神科医など35人が集い盛況のうちに大成功しました。討議では「病者」が次々と発言に立ち、文字通り、「病者」自己解放の新たなる宣言の場となりました。講演、討議をとおして、「病者」の主体的決起と連帯して「健常者」である労働者こそが保安処分との闘いに起ちあがり、「病者」に学びながら、差別分断攻撃をはねのけようと提起されました。発言に立った「病者」の「いま自分が声を上げなければならない」という意見が特徴的でした。総翼賛化的ないまの危機的状況を何としても突破する運動が必要です。失われた共同性の奪還にかけて、さらなる「病者」、労働者、精神科医の連帯を作っていきましょう。3.24首都東京での全国集会・デモに起ちあがり、引き続いて5月2日の第二回学習会をみんなの手で成功させよう。関西で学習を深め、首都で中央闘争を闘うという考え方です。5月2日第二回学習会に集まり、学習と討議を深めていきましょう。職場の同僚、地域の仲間、グループの仲間などをぜひ誘ってご参加ください。

第二回学習会は、5月2日木曜日午後6時30分より、尼崎市立小田公民館(第一回と同じ・JR尼崎駅北東すぐ)です。講師は兵庫県立光風病院精神科医師の柴田明さんです。

明石病院精神科医師・小川紘さん講演抄録
虹の会代表の佐藤さんの講演は、反保安処分闘争をたたかってきたものとして、その歴史をふりかえり、メルクマールとなる事柄について具体的に展開されました。紙面の都合上紹介できませんが、レジメの残部がありますのでご希望の方にはおわけします。

小川先生の講演は、豊富な事例にもとづき、保安処分の問題点をうかびあがらせるものでした。おって全文をテープおこしした報告集を作成する予定です。ここでは紙面の都合上要旨のみの収録としました。


「精神障害者の犯罪について思い出すことと思うこと」小川紘さん
精神障害者の犯罪について、検事が精神病院にほうり込んで一件落着とすることが多い。めんどくさいし、裁判で負けたくないということで、強制入院させる。そういう診断書を書く医者がいる。

今の悪法の草案では、責任能力なしということで、不起訴、起訴後無罪となったとき、司法に介入させる。裁判官が入り、精神保健福祉士が入る場合もあるが、被害者、被害者の遺族が傍聴するなかで、入院決定、退院決定、通院を無理やりさせるということが決定される。裁判官を入れることで医者の勝手にはさせないというなか、一生特殊精神病院に入れる決定がされる。起訴か不起訴という段階できちんと精神科医の意見を聞くべきだ。現在の司法のあり方では、本人が事件をとらえかえし自分なりの結論を出すことはできない。

事件を起こした人が実はいじめなどの被害者だという場合が多い。それが加害者となり新たな被害者を生むという連鎖になっている。連鎖ということでは、非行少年・少女は被虐待児が多いといわれている。病者の犯罪は差別社会への復讐だといった人がいるが、50パーセント以上そうだと思う。1981年の新宿バス放火事件の丸山さんの言った「しあわせなやつが憎かった。みんなが自分をバカ(ママ)にする」という発言が心に残っている。福祉の対応、知的障害者を軽蔑するという原因があったのではないか。この人も自殺しているが、犯罪を犯した精神障害者で自殺する人が多い。そうでなくとも一生精神病院だ。政府やマスコミは精神障害者の犯罪はよく書くが、自殺は書かない。無差別ということは精神障害者の犯罪の特徴か。そうではない。追い詰められたものの絶望と自殺願望と背中合わせの感情、そして社会への恨み感情が密着しておこっている。社会の共同性の解体、競争社会のひずみが背景にある。

宅間さんは「反社会性人格障害」と言う診断をつけられているが、これは問題がある。犯罪を個人の資質の問題に帰すという見事な保安処分思想だ。診断基準はまったくでたらめで誰でも当てはまるものだ。常習犯は生まれつき異常性格で、異常性格者は常習的に犯罪を起こすという循環論法になっている。かつてそれは精神病質と名付けられた。アメリカの教科書には、「幼少期多動児だった人が非行少年・少女となり、成人すると反社会的人格障害になる」と書かれている。拡大解釈がいくらでもできる精神病質概念の復活だ。

保安処分は魔女裁判だ。世の中の矛盾を精神障害者のせいにして火あぶりにかけようとしている、犠牲のやぎだ。予防拘禁と不定期刑が行なわれる。犯罪が増えていっているのに検挙率が下がっていることの目をそちらに持っていく意図がある。

犯罪からの脱出はどう考えればいいのか。自己評価のすごく低い人が非行少年・少女に多いといわれる。また、他人への不信感が強い人が多いといわれる。犯罪者ではないが、慢性分裂症の患者には自分の長所など無いという人が多い。自己評価を高め、他人との信頼を回復しないといけないが、それには周りの人の理解と信頼が必要だ。

精神障害者の犯罪を減少させるにはどうしたらいいか。社会は精神病差別に満ち満ちている。「健常者」が学習して精神障害者差別との闘いに立ちあがることだ。「健常者」自身の人間性回復にとっても根源的な問題だ。総評型労働運動は、病者である労働者を相手にしなかった。
人と人が信じあう社会が必要だ。競争社会ではなく人と人が助け合う社会になること、共同性の回復が必要だ。そのためには賃労働と資本の関係を覆さなければならない。能力主義の克服なしに障害者差別はなくならない。生産に有用な人が優れているとする資本主義の原理を廃絶しなければならない。マルクスのそういう提起をスターリン主義が抹殺した。

シャカの教えには「人の命の重さをはかってはならない」という言葉がある。カースト制を批判する言葉だった。そして、能力主義をシャカは批判している。

討議要旨
A 保安処分新法、処遇困難者病棟は社会の安全、治安維持のため権力者が強制するものだ。病者は一般市民の都合で生きているのではない。僕たちは生きているんだ。病気が犯罪ではない。単発的に何かが起きるとマスコミは書き立てる。病気自体が危ないとされる。症状が原因なのなら治療でなければならない。犯罪をしていなくとも網にかけられようとしている。
小川医師 放火で鑑定した人が一人いたが医療保護で民間病院に入院した。放火といってもごみ箱に火をつけただけ。父親や世間が簡単に退院させない。
被害者への配慮は、全否定はできないがいやなものを感じる。当事者同士を対決させて報復感情を満足させるいやな物を感じる。国家補償がきちんとされないことから目をそらそうとするもの。落ちていた面に便乗した政治的なものを感じる。

B 保安処分の内容が良くわかった。保安処分は現実の精神医療の上に作られようとしている。措置、医療保護、精神科特例を問題としたい。精神科医は居直りをしてきた。入院体験の中で、母や彼女からも強制入院させられた。問題は共同性の奪還にあると思う。家族の共同性、共に闘う仲間の共同性だ。私の経験からは、共に闘う仲間が強制入院はあるまじきものとして自由入院を勧められて開放病棟で面会も毎日だった。退院後も闘う場への復帰が早かった。誰でもなりうる病気だとわかって欲しい。私も混乱した中で犯罪をやる。それに責任をとれとは病気への責任をとれとなる。「精神障害」を起こす社会をくつがえさなければならない。

C 当初、病気になったことを認めたくないという思いがあった。自分のなかにある差別だった。いま作業所の法人化をしないと補助金が減額される。そこにしかいけない病者が排除されようとしている。保安処分に反対だ。精神病は誰でもなりうる社会の矛盾だ。

D 池田小事件への全精連の評価に批判がある。宅間さんは精神病なのか。
小川医師 宅間さんが精神的病気かどうかは資料がないので解りません。人格障害という病気があるのかどうかは用心深く考える必要がある。性格の偏りは誰にでもある。「異常性格」が病気であるか慎重に見守りたい。分裂病自体診断基準に諸説がある。スターリン主義には保安処分がある。

E 中学卒業後3年間精神病院に入った。病院の作業に参加しないと社会復帰の意欲がないといわれる。強制的に作業をやらしている。それが治療だと言う。自分では病気という認識がなかったが、ちょっといつもと違うという感じはあった。しんどくなった時受け止めてもらえるだけで安心できる。そういう医者は少ない。病者の立場に立った運動を求めている。

F 病院職員だがてんかんを持っている。やることがゆっくりだったり忘れるということがある。いま、自分が声を上げていかないといけないと思う。犯罪を犯した病者にどう関わるか、自分自身どう考えたらいいのかもがき苦しんでいる。行政は生活保護を受給している人に上から物を言う。生活支援という所に国のごまかしがある。福祉の人間をからめとる思惑がある。いま、措置から契約にといわれている。おかしいと思う。契約とは金が絡み、自己負担を強いるものとなっている。移送制度というものができて、民間業者が30万円もとって病者を強制入院させている。

G 今の会社に入って21年勤めて、合理化でうつ病になった。3年休職したら退職となるので無理にでも復職した。移送制度は家族が第一の差別者だ。民間業者と利害が一致している。家族が強制入院させたいとき、民間業者が手軽にうまいことやってくれる。トキワ警備などが利益をむさぼっている。自分を信頼してくれる人に出会ったとき人間性を回復していく。病者にとってちょっと悩んでいることを聞いてくれる人がいれば楽になる。安心できる。精神科特例は問題だ。保安処分新法を許せば「健常者」の精神が腐っていく。「病者」は殺してもいいのだという思想につながっていく。今日を始めとして闘っていきたい。

関西保安処分問題学習会運動 呼びかけ人・団体
 
兵庫県精神障害者連絡会 三好博文(兵庫県精神障害者連絡会代表) 西山史郎(灯会会長) 柴田明(精神科医・兵庫県立光風病院) 小川紘(精神科医・明石病院) 生村吾郎(精神科医・いくむら医院) 住田雅清(高見さんを支える会代表) 高見元博(兵庫県精神障害者連絡会会員) 佐藤忠(虹の会代表) 保安処分研究会 「精神障害者」差別によって分限免職にされた芦屋郵便局・高見さんを支える会
賛同人・団体
永嶋靖久(弁護士) 北川敏雄(東灘郵便局部落解放研究会) 加瀬都貴子(神戸市民救援会議) 高槻医療福祉労働組合 小松千尋(全国金属機械労働組合港合同南労会支部委員長代行) 徳本光昭(医師) 渡海優(関西合同労組副執行委員長) 野村元延(自立労働組合京都書記次長) 新行内六三(労働組合専従) 木下昌朗(保安処分研究会) 山本美知子(婦人民主クラブ全国協議会・神戸支部) 百々年美(婦人民主クラブ全国協議会・神戸支部)
                   順不同・敬称略   2002年2月23日現在

連絡先:尼崎市西長洲町3−6−13−23共生舎

佐藤忠さん(虹の会)の講演

小泉攻権は、2001年6月8日におきた大阪教育大附属池田小学校の事件で翌日に、刑法改悪・保安処分新設を叫んだ。
そして法律(現行)を見なおし、新しくすると称し、そのために「精神障害者」差別を徹底的に煽動した。

 又、マスコミもこれと一体となり、「精神障害者は刑罰の対象にならず、措置入院になってもすぐでられる」「何の罪も問われずに野放しにされている」という洪水のような差別キヤンペーンをおこなった。

 そして今年の通常国会に新法として上程することを決定した。まさに超反動小泉政権との生命がけの対決が問われることになった。
保安処分粉砕・小泉政権打倒!の私達の闘いで、そして労働者人民の闘いで、国会上程阻止、廃案をめざして闘いぬかなければなりません。
 そのためにも、歴史的な経過を過去にさかのぼり、みていきたいと思います。
@刑法改悪・保安処分新設攻撃との闘い(保安処分を中心に)。

1.保安処分攻撃とは、帝国主義の時代における、帝国主義の「精神障害者」差別、隔離、収容、抹殺の攻撃である。国家権力の「精神障書者」差別をもとにした差別分断支配の中で、「精神障害者」と闘う労働者人民にかけられた攻撃である。
※「精神病者や、知能・人格の偏りを持った者の危険な犯罪傾向に対応して、社会の安全を確保するために保安処分を……」(犯罪白書)
だからこそ、労働者人民の「楕神障害者」差別との闘いの弱さをついてかけてくる攻撃であり、全ての闘う労働者人民のたたかいとして、この保安処分攻撃と闘いぬいていかなければなりません。(差別への人民の動員を狙う攻撃を打ち破る闘いの重要性)

※保安処分新設の狙いは、「精神障害者」ヘの差別・抹殺攻撃の画歴史的エスカレーションと「攻治犯」「確信犯」への予防拘禁・抹殺の攻撃である。

 特に日帝の中国、朝鮮、アジア侵略戦争の切迫の中で、日米新安保ガイドライン関連法――有事法制、改憲攻撃を打ち砕く闘いと一体である。
 現在的には、精神科救急システムとして精神医療をより社会防衛的、治安的に強化する特別の医療体制として実体的に貫徹しようとしている。

2.日本での保安処分新設攻撃は、ナチス刑法理論を全面的に導入し、戦前戦後一貫して「刑法改悪・保安処分新設」攻撃としてかけられてきた。
 侵略戦争をおこなうための差別攻撃の重要な環としての「精神障害者」差別、隔離、抹殺の戦時型優生攻撃であり、保安処分攻撃である。
 戦前の改正刑法案(1940年)において、天皇制イデオロギー=「大和民族の優秀性」を徹底的に鼓吹するなかで「監護処分、矯正処分、労作処分、予防処分」がらなる保安処分をうち出し、保安処分制度の確立をねらった。

 このうち「予防処分」は、治安維持法――予防拘禁制度として具体化。「労働嫌気者」に対する労作処分。当初の案の検討段階では「性的犯罪常習者」に対する「去勢」まで含まれていたが、これは「不良なる子孫の出生防止」「民族の花園をあらす雑草」として1940年の「国民優生法」として成立。

 一旦戦争で中断したが、戦後も「精神障書者」に的をしぼり刑法改悪・保安処分新設が策動された。
※「反社会的行為への危険性と予想される場合、これに対して社会の安全を保持する目的をもってなされる国家的措置」
「現実のわが国家社会において、保安処分問題に関してどういう種類のものが必要視されているかを考える時、そこにさしあたり、その対象として何人の念頭にもうかびあがってくるのが、かの精神障害者による犯罪防止の処置である」(1961年刑法改正準備草案理由書)

3、戦前からの刑法改悪・保安処分新設策勤をひきついで、1974年、法制審議会が「改正刑法草案」を答申(1974年5月29日)。
草案では保安処分の種類として「治療処分」「禁絶処分」としていれられるが、その後「禁絶処分」は覚醒剤対策として一定、別扱いとされる。
 しかし、1980年代中期に至るまでの刑法闘争=刑法・保安処分新設阻止の闘い、刑法―赤堀闘争の大爆発により、保安処分新設策動は阻止された。

 1969年日本精神神経学会(金沢学会)における「保安処分反対派」の勝利。1971年日本精神神経学会総会での保安処分反対決議。
それまでの日本精神神経学会は、1965年「刑法改正問題研究会」(中田修委員長)が刑法改正に対する意見書(案)を公表し、「改正準備草案」をうわまわる保安処分案を出したころから批判、反対の声がもりあがっていた(関口進論文)

 そして1971年、保安処分反対決議をかちとったのである。この背景に全国大学闘争――70年安保・沖縄闘争の大高揚がある。全学連、反戦派労働者のたたかいをひきつぎ、同時に若手の精神科医もたちあがっていった。

 又、栗岡病院(大阪)糾弾!など悪徳病院告発の闘いも同時的に燃えあがっていった。
こういう状況の中で、日弁連も1974年3月「改正刑法草案」に対する意見書――「保安処分新設」に反対「草案の白紙撤回」の要求を発表。

 又、1974年5月21日、第1回全国患者集会(精神障害者交流会)で保安処分に反対し、精神外科、電気ショック療法に対する拒否権などの要求、優生保護法における「精神障害者」差別反対など重要な決議をする。

4.これに対し日本帝国主義は、「新宿バス放火事件」(1981年)をテコに、保安処分の国会上程というおどしをかけ、当時の日弁連執行部を「話し合い路線」へと引きずりこみ、屈服と転向の道へともっていく策動をした。

 「刑法公聴会」、「意見を聞く会」、法務省・日弁連の協議――意見交換会、日弁連主催のパネルディスカッションがおこなわれた。しかし精神病者と闘う労働者人民は、20数回にわたる法務省、日弁連の意見交換会粉砕にたちあがり、必死になって闘いつづけた。
※1976年2・16鈴木国夫氏虐殺!これに対する毎年2・16の大拘糾弾闘争、そして民事裁判で勝利をかちとる。
しかし1981年、攻府は「刑法改正一保安処分」新設の国会上程を宣言し、他方では日弁連が保安処分の対案「精神医療の抜本的改善について(要網案)」を発表。

 そして日弁連刑法「改正」阻止実行委員会に精神科医が協力し、日弁連の要請により、「犯罪と精神医療」の「研究」を進め、野田正彰による野田レポートが出され、「精神障害者の犯罪には精神医療で対応すべし」と日弁連は打ちだした。
これを契機に政府―法務省は、保安処分を「治療処分」と名をかえて上程することを打ち出す。

 しかし「精神障書者」の怒りはたかまり、宇都宮病院事件の患者虐殺と病院の実態の暴露の中で、上程を断念した。

5、この流れの中で日帝は、「刑法改悪・保安処分新設」というかたちで強行突破することができず、より一層実体的に「保安処分」攻撃を精神医療のより社会防衛的・治安的強化の中で貫徹しようとした。

 それが「処遇困難者病棟」――厚生科学研究斑「精神医療領域における他害と処遇困難性に関する研究」(1990年道下レポート)である。
 しかし「処遇困難者専門病棟」も、「精神障害者」を先頭とする怒りの決起により、厚生省も1996年「病棟建設をおこなわない」(千村念書)と表明。
※1984年宇都宮病院患者虐殺と病院の実態が暴露される
1988年「精神衛生法」が「精神保健法」に変わる
1989年赤堀さん34年8ケ月ぶりに無罪・奪還
※精神保健法体制の中で「措置入院」と移送制度・通報制度、すなわち警察・精神医療行政・精神病院を中心に形成された「精神障害者」への差別、抑圧、分断、抹殺の体制として保安処分体制は実質的に確立されている。
※1995年、「精神保健法」を「精神保健及び楕神障害者福祉に関する法律」にかわる。
しかるに厚生省は様々に名称を変えながら、現在的には「精神科救急整備」の全面的展開をはかっている。
1999年以降、厚生科学研究班は「精神医療対策の推進手法に関する研究」又「精神医療の機能分化に関する研究」と次々に打ち出し、「精神科救急医療システム」を全面的に整備せよと主張している。

6.日帝の刑法改悪・保安処分新設策動の破綻
 日帝は刑法闘争、赤堀闘争、鈴木闘争、安保・沖縄闘争の爆発、「障害者」の実力決起で日帝がおいつめられる中で、「処遇困難者病棟」――「精神科救急」と次々に名称を変えつつ侵略戦争にむけた有事法体制――改憲攻撃の中で、保安処分攻撃をかけてきている。しかし思想的にはすでに破綻しているのだ。

 「精神障害者」と労働者人民の闘いは生命がけの闘いであり、傷ついても、血を流しても、抹殺攻撃を許さない覚悟で闘いぬいている。
断固として保安処分の国会上程を阻止するまで闘いぬこう。

【小泉発言(商業新聞から)】
※すべて2001年。
6月8日「子供たちが心配だ。なんだあの犯人は。わけのわからないひどい事件だ。」
6月9日「精神的に問題がある人が逮捕されてもまた社会にもどって、ああいうひどい事件をおこすことがかなり出てきている。」
「医療の点でも、刑法の点でも、まだまだ今後対応しなければならない問題がある。」
6月11日大阪の児童殺傷事件の再発防止策で精神障害者への保安処分も念頭に置くのかとの問いに「今まで過去に検討されながらなかなかできなかったそういう点も踏まえて、不備があるならただしていかないといけない。」と述ベ、保安処分も視野に検討を進めるとのべる。
7月13日参議院選拳の最中、大阪市内で「精神障害者の人権に配慮しつつ、医療面と新しい対応の両方を検討して、今までとれなかった対応を打ち出すことをすでに指示している。来年の法案準備にとりかかる際にはっきりした姿がみえる。」
7月15日さいたま市内で「精神障害者が犯罪を犯しても精神異常ということだけで罪が問われなくていいのか。病院の対応、刑法の対応が不十分。法案の形で整備して国民の前に判断を仰ぎたい。」

【石原発言】

※2001年
8月29日石原東京都知事は8月29日府中市で開かれた警視庁警察学校の新校今開校式であいさつし、8月26日に世田谷区で起きた警察官刺殺事件について「まさに気違いに刃物を与えたあの出来事で、市民を守ろうとした警察官が痛ましい殉職をした。」とのべる。

【事件の差別報道の中で、「精神病者」の声】
・「同じ精神障害者の起こした事件でおわびしようがない。死んでつぐないたい。」
・「地域社会で生きていけるだろうか。」
・「こわいから(安定剤)は飲まない。」「私はあんな事件を起こさないでしょうか。」
・「薬を飲んでいるところを他人に見られるのがこわい。」
・「アパートなどを貸してもらえなくなると困る。」

 

支える会事務局通信
21日 都教委“事情聴取”を打ち切り!
代理人同伴を認めない理由を
根津さんにも市民にも何の説明もなし
都教委の対応は、黙秘とバリケードのみ
22日 都教委への要望書を2,877名の署名とともに提出
わずか10日間で、全国からの支援の声!ありがとう!

☆ 18日(月)、多摩市教委“事情聴取”を拒否。続いて21日(木)、都教委も“事情聴取”を拒否。
☆ 根津さんは、一度も拒否していません。なのに根津さんが拒否したかのような筋書きを、両教育委員会はでっち上げてしまいました。
☆ 2月21日(木)13:30〜16:00に呼び出された根津さんは、13時10分に代理人の萱野さんと、代理人を認めないという説明を求めました。しかし都教委は「必要ない」というだけで、2時に「事情聴取を拒否した」として一方的にうち切ってしまいました。ここでも根津さんは事情聴取を拒否していません。
【21日までのいきさつ】
★ 18日の市教委の暴挙を、その夜に知った私たち5人は19日、朝一番に市教委を訪れ、「要望書」と「質問書」を届けましたが、室長他は不在。何度もアポを依頼しましたが職員は拒否。そこで20日、「抗議と要請」を届けに行きました。今度は原田室長、野中主事もいましたが、職員は「そういう人たちとは会わないと言われている」として取り次ぎませんでした。そういう人たちってどういう人のこと?私たちは、そういうひとたちなの?未だに不明のままです。
★ 「要請」、「「質問」、「抗議」の内容はおよそ次の通りです。
市教委の事情聴取は“事実確認”と“根津さんの弁明”とが含まれる予定だったはずなのに、事実確認すらできず一方的にうち切られたこと、市教委の事情聴取の日程の決め方が強引で、その調整をする校長が何の責任を果たしていないこと(毎週月曜日、根津さんは組合の会議に出席するために、職免を校長は認めていた)、従来、認められていた代理人の同席を認めない理由の説明がないこと、市教委は正当な手続きで事情聴取を再開してほしい、など。
★ 19日の退勤時間ぎりぎりに都教委による事情聴取の通知を受け取った根津さんは、組合の人たちと市教委を訪れたが、もうすでに誰もいなかったとのことです。
★ 21日、私たちは「育てる会」として「抗議と要請」を持って都教委に行き、代理人の同席を認めない理由などを質そうとしましたが、13時20分にはすでに10名前後の警備員と30名前後の職員(名札をはずして)が、三重のバリケードを三箇所に作って私たちを隔て、私たちの質問や要請の声を遮って、責任者に届けようとしませんでした。
★ 2時に事情聴取をうち切られた根津さんは、責任者に会って理由を説明してもらいたいと訴えるのですが、バリケードの壁は、どんどん狭められてとても怖いと思いました。
★ 途中で来られた方も含め約30名の人たちは、4時間あまりの間、この異常さを職員の方たちにも「考えて行動してください。もし当然のことをしていると考えるなら、私たちときちんと議論してください。」と訴えました。
★ 16時40分に根津さんは学校に電話して16:45〜17:00の根津さんの勤務は、この場に居たのだから職場離脱ではないことを、校長に確認しようとしましたが、校長は14時に都庁を離れたはずなのに、学校に不在。そこでバリケードの職員に根津さんの職場離脱ではないことを立証してほしいと依頼したが、浦部係長は、「根津さんが明日、校長に言ってください」と繰り返すのみ。他の職員も、能面のように返答なし。
★ この異常さの組織の中で声を上げることは至難の業かもしれないが、おかしいことにはおかしいと、内部から声を上げてください、と訴えて私たちは帰りました。17時20分頃。
★ 参加者の一人が入手した「都公報」で、従来の「要綱」でしかなかった“指導力不足等教員の取扱い”が2月21日付けで都教委の規則になることを知りました。

☆ 2月22日(金)16:00〜 緊急署名提出のために30人前後が集まりました。
【いきさつと当日】
★ 22日は、都議(生活者ネット)の執印さんを通じて新井職員課長に「要望書」を渡す約束をしていました。
★ 21日の夜になって、(21日のことがあって市民が押しかけて)騒動になる心配がある、押し問答では困る、などの理由で、アポをキャンセルするとの連絡がありました。
★ しかし21日は、押し問答ではなく、私たちの質問や要請にだれも対応せず、それでも私たちは終始、辛抱強く要請し続けたこと。新井課長と過去5回の話し合いでも、きちんと質問をし、課長から回答を得てきた、という信頼関係があり、それを崩してほしくないこと、などを執印さんに説明し、執印さんも市民との間の信頼関係をうち切っては困ると説得して、当日の提出行動は予定通り17:00〜10分間ということで実現しました。
★ 新井課長には「要望署名」の他に、昨日の事情聴取をめぐっての「抗議と要請」を署名実行委員会として提出し、短時間でしたが質問のやり取りをしました。
★ 「昨日21日に、要綱が規則に変わったが、根津さんの件はそれによってやるのか」→「従来の要綱で判定する。現在、行われている懲戒の手続きは指導力不足の判定材料にはしない。行政処分は客観的事実の確認が必要。」
★ 「弁護士の同席は、なぜ認められなかったか」→「従来、裁量で行っていた。これからその機会を認めるかどうかは、話せない。」
★ 新井課長との会見をはさみ、根津さんと同じような状況にある訴えを、3人から聞きました。根津さんの問題が特殊な問題ではないこと、今、止めなければ、ますますひどい状態になることを再確認しました。

お願い!
行動が毎日のようにあります。全部出るのは難しいでしょうが、できるだけ可能な時にご参加ください。
★ 2月25日(月)8:00〜9:00 都庁前チラシまき 都庁第2庁舎玄関集合 
チラシ「都民の皆さまへ」を他でも配れる方はご連絡ください。
★ 2月25日(月)12:15〜12:45 市教委との話し合い 11:45 市役所1Fロビー集合
* 出席者を4人にしぼると言われたそうですが、できるだけたくさんで集合しましょう。
★ 2月26日(火)14:00〜 多摩市教委定例会 多摩の会が請願を提出。傍聴に行きましょう。
★ 2月26日(火)署名(2次の分)提出 3次の分は未定。
★ 不測・緊急の場合に、行動を呼びかけるかもしれません。どうぞご支援ください。
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以下は週刊金曜日に投稿して、載らなかった原稿です。宜しければお使いくださ
い。
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弁護士同伴ではできない事情聴取って、よっぽどやましいのね。
やっぱり教育委員会のやってることは犯罪だったんだ!
校長のでっち上げを許さない!教員の会    田万川 京子

   2002年2月21日(木)
2月21日午後、「都庁城」の28階教育庁人事部前のエレベーターを降りると、都教育庁の公僕「お役人」様による人間バリケードがあった。普段はだれでも通れる廊下が30人を越える都教育庁の官僚による人垣によって3時間以上封鎖されていたのだ。彼らはだれを守ろうというのだろう。説明もせず、責任者も出さず、黙秘をする官僚たち。
都教委は根津公子教諭を処分のための「事情聴取」に呼び出しておいて、「弁護士同伴なら部屋に入れない」と言うのだ。彼らの事情聴取は法律の番人がいっしょではできないような恐ろしいものなのか?
昨年3月より根津さんの都研送りを画策してきた教育委員会は、なかなか成功しないことに業を煮やして、今年2月、言いがかりをつけ事情聴取を強行してきたのだ。
私は思う。彼らのやってきたことこそ犯罪である。一人の真実を貫く教員に対して彼らがこの間やってきたことこそ卑劣で許しがたい犯罪である。
根津さんについてのデマを流しつづけ、根津さんと生徒、保護者の離間をはかったことは犯罪ではないのか。そのためにどれほど余計な神経を使わなければならなかったか。安心して本音を出し合える教室をつくろうとする教員にとってどんなに酷い妨害であったか。こうした妨害が多摩中の生徒にとってどんなにマイナスであったか。
そればかりではない。根津さんへのいじめは、多くの教員に「真実を教えると攻撃されるのだ」という脅かしになっている。校長の言うことを聞かないと根津さんのようにでっち上げされてしまうのだ…という恐ろしい効果を生んでいる。これは犯罪ではないのか。
現場を知らない上級官僚達が校長を管理して教員を締め付けている。これで学校がよくなるわけはない。いつでも官僚達が教育制度をいじくり回して現場を混乱、崩壊させるのだ。彼らは学校が混乱しても困らない。問答無用、公立学校には自分で考える教員は不要なのだ。自分で考える教員がいると子どもが自分で考えるようになって都合が悪い。
6uの中に30人ほども立って人間バリケードによって通行の妨害をしていたのは「都庁城」の公僕たちだったにもかかわらずバラバラに立っているだけの私たちに向かって、彼らは警備の人に言わせた。
「通行の妨害はしないで下さい」
「都庁城」は庶民を見下して、こけ脅かしに威圧している。
しかし、彼らは強くはない。根津さんひとりを官僚30人で囲んで何をしているのか。真実を貫く根津さんは生身の人間である。その中で根津さんは彼らに静かに語りかける。
「きちんと話しなさい。自分たちが正しいと思うなら、それを語りなさい。そこから始まるのだから」
その根津さんの公正さを前に彼らは押し黙り一言も発することができなかったのだ。
支える会事務局通信18号
支える会の皆様、支える会をご支援くださる皆様

25日、多摩市教委との話し合い
26日、多摩市教委定例会傍聴
連日の行動の中で、事情聴取を拒否したのは、
根津さんではなく、多摩市教委と都教委であることが
ますます明白になりつつあります。

☆ 2月25日(月)、多摩市教委との話し合いが、やっと実現しました。昼休み30分、しかも4人に絞る、という条件付きで。それでも14人が集まり、関心の強さを伝えました。これって、とても大きな力になりますね。いつも感激・感謝です。
★ 市教委は8日、12日、18日の3回、根津さんに対して事情聴取を行っています。詳しくは通信14〜17号を読み直してください。
★ 代理人の同席を拒否しないと言いながら不可能な日程を、しかも当日に知らされる、根津さんの授業の終了時間や職免で組合活動を認められていることなど、もろもろの調整を、管理者である校長が何一つやろうとしなかったことに対し、市教委は「校長は細心の注意を払ってやっている。校長は職員の動向を良く把握している、手続き上、問題はない。」とは聞いていて呆れます。事実に目をふさげば、他の人にも見えなくなると簡単に考えるのでしょうか。校長のとぼけ・ごまかしが明るみに出たら、どうするのでしょうか。
★ 市教委が、三回目の事情聴取で「あなたは拒否しましたね」と言ってうち切ってしまった理由は?
→「態度が悪かったからだ。」
どう態度が悪かったのか。→「座ろうともしない。マイクを突きつける。携帯電話をかける。だから、3点を言い渡した。」その3点とは、「あなたは事情聴取を拒否しましたね。都教委に報告をあげます。これで打ちきりにします。」を読み上げたことを指しているようです。読み上げるとは、最初から根津さんが拒否することを前提に準備していた行為としか言えません。
★ この日、根津さんがどう行動したのか、その様子を16号に載せてあるので読み返してください。根津さんは、事情聴取を行うための正当な手続きを要求し、それに市教委が応じようとしなかっただけです。

☆ 2月26日(火)、多摩市教委定例会に、多摩のグループが「多摩中事件に関する真相究明と『指導力不足等教員』の申請の撤回を求める請願」を提出していました。
★ 北川委員「前回、多摩中の保護者に対して経過を説明する機会を設けるべきだ、と提案した。9月にあがった申請の吟味をする必要がある。何の目的の申請なのか、を含めて。」
★ しかし中委員長は、その発言を取り上げずに、「都の結論を待っている」として議論をうち切り、「採択に賛成は? 無し。よって不採択とする。」と。
継続、保留も取らずに、何という司会でしょう!
★ ついでに。市教委傍聴の際、いつも資料として渡される「議案」を回収されてしまうので、「これをほしい。だめならコピーさせてほしい。」と申し出ました。「前例がない、とにかく回収することになっている。」「理由が分からない。後日検討して回答をください。」
★ 翌27日、夕方、串田課長補佐から電話があり、「総務課と指導室と相談した結果、会議終了後、回収するが、必要な人にはコピー代は有料だが、行政資料室でコピーを取っても良いことにした」という回答がありました。
★ そのついでに、会議録が次回の定例会前に出ないことについて、改善して欲しいと依頼しました。この依頼は何度目かです。「他の市の様子も聞きながら検討します。」と言われました。
★ さらに、定例会の日程は、一週間前の告示が過ぎたら変更はない。これは数日前の返答です。
★ いつの間にか、日程を変更してしまっている多摩市教委にとっては、前進です。多くの人の関心が、少しずつ改善の力になっていると実感しています。

☆その他の動きについて
★ 2月21日、28Fで、都教委の異常な警備“黙秘とバリケード、大勢の警備員と大勢の名札をはずした職員”について、(前号(17号)をお読みください。)その場を見ていない何人かの人から「そんな事ってなぜできるの!?」と不思議そうに聞かれました。そう、その場にいた私たちにも信じられない不思議なことでした。彼らは給料をもらってどんな仕事をしていたのでしょうか。都教委自身が事情聴取を拒否しながら、根津さんが拒否したかのような見せかけを作り出した事は明白です。
★ 翌22日、私たちは3点の情報開示請求を出しました。
ア。21日の警備員日誌 
イ。21日に警備員に対して出した指示内容が分かる文章 
ウ。21日に職員に対して出した指示内容が分かる文章
  
お願い!
行動が毎日のようにあります。全部出るのは難しいでしょうが、できるだけ可能な時にご参加ください。
★ 2月28日(木)9:00集合 都庁第2庁舎1Fロビー 都教委への「要請書」提出 
要請の内容は、多摩市教委の事情聴取を調査し、差し戻せ、など。   
★ (2月28日(木)、都教委「指導力不足等教員」判定会)
★ 3月 1日(金)9:00集合 多摩市役所1Fロビー 市教委への「要請書」提出 
★ 3 月4日(月)17:30〜18:30 聖蹟桜ヶ丘駅前チラシ配り
★ 3月 4日(月)19:00〜   緊急署名実行委員会 場所:ベルブ永山科学室
★ 3月 8日(金)8:00集合  都庁第1庁舎玄関前チラシ配り(注意!前回と場所が違います)
★ 3月 8日(金)都教委定例会傍聴(通常は9:30開始30Fにて、のようですが、6日に告示され、そのときに時間、場所などが分かるそうです。電話で確認してください。(tel:03-5320-6708)
★ 署名(2次提出‥2/28 3次提出‥3/8  以後集まり次第、届ける)
★ この他にも不測・緊急の場合に、行動を呼びかけるかもしれません。どうぞご支援ください。
★ 現在、緊急署名実行委員会でさまざまな相談をしているので、支える会の会議を入れていませんが、どうぞ実行委員会の方にご出席ください。

3月5日(火)

SDCC(ジュゴン保護キャンペーンセンター)通信 Vol.12  2002.02.28
▼発行:ジュゴン保護キャンペーンセンター(SDCC)▼
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《目次》
●名護市長選挙−ご支援ありがとうございました!
●宮城康博代表報告−「キープ・ザ・ファイト」で頑張る!!
●沖縄ジュゴン保護の緊急対策を求めるUNEP勧告
●環境アセスメントの意見書提出を準備しよう!!
●お知らせ
     ・キャンペーンセンター第2回総会(結成1周年です)
     ・会費の切り替えのお願い
     ・WWFジャパンのパンダショプでジュゴンぬいぐるみとカード販売開始
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名護市長選挙−ご支援ありがとうございました!
 宮城康博代表が名護市長選に立候補表明したことを受けて、1月9日の全国運営委員会で推薦決議をあげ、ジュゴン保護キャンペーンセンターとして宮城さん支援の活動に取り組んできました。

 名護現地では、平和と民主主義をめざす全国交歓会(全交)の仲間と選対本部をつくり、宮城康博さんの後援会「ぶりでぃの会」と共に選挙活動に取り組みました。出勤時の方々への手振り宣伝(朝立ち)、街頭での宣伝、地域へのビラ入れ、不在者投票の監視行動、電話かけなどに取り組みました。電話かけでは約4000件の内、4割強の支持表明を獲得するなど大きな成果を獲得しました。

 また1月には、名護市民とともにやんばるの自然を守るキャンペーンを行いました。20日にはシンポジウム「やんばるの自然と地域振興」を開催し、約100名が参加し、自然環境を守ることを公共事業とする「名護やんばる型公共事業」を提言しました。そして、シンポ報告ビラを作成し、告示日以降もビラを地域に入れました。土建業者の方からも反響が聞こえてきました。

 26日には「やんばるの自然を子どもたちに 青空コンサート」を海勢頭豊さん、まよなかしんやさん、金城繁さん、月桃の花歌舞団、ジュゴンの家、名護高校などダンス6チームの協力で開催し、約130名が参加しました。告示日の27日には巨大なジュゴンの風船と仮装行列でジュゴンとやんばるの森を守れとジュゴンちゃんぷるウォークを約170人の参加で楽しく行いました。

 会員の皆さんからは1月行動カンパとして約31万円をいただき、20日のシンポジウムなどの費用に使わせていただきました。有難うございました。
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宮城康博代表報告−「キープ・ザ・ファイト」で頑張る!!
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 11148票はとても重要な大きな得票です。杭一本打たせないと覚悟をしている方の投票です。大差で敗北をしたが、内容的には何ら臆することなく今後につなげて行けるもの。

 1月3日記者会見、8日後援会「ぶりでぃの会」、13日「未来をひらく会」の事務所開きと、1ヶ月間の選挙戦とは言うものの実際は10日ほどの選挙運動。非常に短かった。

 選挙の公約で「市営保育所の全廃に反対する」、「那覇〜名護間の鉄道を」などの提起をしたが、最も重要な政策として「やんばる型公共事業」を提起した。自然回復型公共事業は政府も「環(わ)の国、日本」として位置付けている。相手陣営は「宮城が当選すれば公共事業、振興策がストップする」とデマを流したが、もうゼネコン型公共事業から転換しなければならない。今後、名護市全域、やんばる全体の自然環境を生かしたツーリズムを展望して、実例を作り出して行きたい。

 海外から沢山のメッセージをもらった。オーストラリアのヘレン・マーシュさん、ガバン・マコーマック(アジア政治学者)やアメリカの政治学者など。小さな町の首長選挙に世界的な注目があった。そして、全国各地から選挙戦に参加した。このことを大切に誇りに思っている。相手陣営は途中からある種の脅威を感じ、最後の1週間は「よそ者が沢山来て町を汚している」と宣伝せざるを得なかった。名護市民がもっと参加できるステージづくりができていたのかを私は反省しなければならない。

 二万人が現市長を支持をしたので基地建設が進むのではないかと心配をしている人もいるが、選挙後に現市長は7つの条件を再度言った。十五年使用期限、基地使用協定で米軍に足かせをかける、著しい自然環境に影響を与えないなどだ。日米地位協定に踏み込まなければ解決しないし、自然環境問題もなし崩しにしないと着工できない。その一つ一つをどうするかが住民の本当の闘いだ。

 ヘレン・マーシュ教授が沖縄のジュゴン保護を守るために調査を進めたUNEP(国連環境計画)の調査報告書を学び広げるとともに、新基地建設の環境アセスメントを国際基準で進めるために学者・NGOのテーブルを直ちに
つくって行きたい。名護市民は今まで杭一本も打たしていないし、今後も打たさない。先日そのことを辺野古のオバアーと約束をしてきた。

 選挙後、ヘレン・マーシュから「キープ・ザ・ファイト。それが重要である」とメールを頂いた。今後とも真心と人類の英知を結集して、キープ・ザ・ファイトで頑張りたい。

*2月21、23日に行われた名護市長選報告会での宮城康博さんの報告を要約しました。
(注)投票率77.66%、不在者投票率18.8%(有権者比)、宮城やすひろ11148票、岸本タテオ20356票 
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沖縄ジュゴン保護の緊急対策を求めるUNEP勧告
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 2月13日に国連環境計画(UNEP)からジュゴンの各国・地域別の現状と保護のための行動計画に関する調査報告書が発表されました。この報告書の中で「ジュゴンの個体数が世界各国で急減しており、早急な保護対策が必要だ。ジュゴンの生息地を持つ先進国である日本とオーストラリアはジュゴン保護に特別な責任を負っている。保護区の設定など保護計画の立案を勧告する」と日本政府に勧告しています。

 2000年10月の国際自然保護連合(IUCN)の勧告決議(NGO)に続き、国連の機関でも沖縄ジュゴン保護の勧告がなされた意義は非常に大きい。この調査報告書を学び広げることが何より急がれます。キャンペーンセンターは小冊子を作成するとともに、学習会や講演会を準備します。そして、4月6日の第2回総会には新たな署名活動の方針を提案したいと思っています。

〜〜〜☆ 参考 ☆  UNEP(国連環境計画)〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 72年6月ストックホルムの国連人間環境会議で採択された「人間環境宣言」及び「環境国際行動計画」を実施に移すための機関として、同年の国連総会決議に基づき設立。

 既存の国連諸機関が行なっている環境に関する諸活動を総合的に調整管理するとともに、国連諸機関が着手していない環境問題に関して、国際協力を推進していくことを目的としている。今回の勧告は活動分野の(4)海洋環境保護(海洋生物資源保護含む)、(8)生物多様性の保護に該当する。

 通常の管理理事会は2年に1回開催。理事国は58カ国(任期4年・2年ごとに半数が改選、国連総会で選出)。日本は創設以来、管理理事国である。
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環境アセスメントの意見書提出を準備しよう!!
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 第8回代替施設協議会では「次回協議会で『取り扱い方針』に基づき防衛庁等が中心に行なった検討の結果について報告を頂き、基本計画案の策定に係わる協議を行ないたい」と尾身担当大臣はまとめました。3月にも開催される予定の次回の第9回代替施設協議会ではリーフ上案を基本に建設位置と規模、工法の検討結果が報告される予定で、日米間の協議をも進めながら基本計画を最終的に決定することが狙われています。

 さまざまな情報を集めるとともに、基本計画策定を見越して環境アセスメントの意見書提出の準備を進める必要があります。学者、研究者、NGOと連携をとって直ちに準備のテーブルをつくる必要があると思っています。1月28日には環境省事務次官が記者会見で「(普天間代替施設移設事業で)ジュゴンは考慮の要素になる。(ジュゴンと藻場の広域的)調査がどう進むかどうかによるが、(アセスメントの)手続きの過程で、環境省は言うべきこと
は言う」とジュゴンと藻場の広域調査結果を環境アセスメントで活用することもあると発言しました。

 2月8日環境省の第2回広域調査手法検討会では「海草藻場、ジュゴン分布、ジュゴンの食性、ジュゴンの遺伝学的特性、調査結果の整理・取りまとめ」などの調査項目を確認をしました。2001年度予算(11500万円)で浅場・深場の海草藻場調査、本部半島とその以北のジュゴン分布調査を行うとのことです。私たちはこの調査結果を検討し活用するとともに、不十分な点についてはカウンター調査を検討する必要があると考えます。

 以上のUNEP(国連環境計画)の勧告を広げる取り組みとともに、環境アセスメントを国際基準で行うことを求める意見書の準備などを今後の基本的な方針としたいと思っています。これらの取り組みを、秋の国際シンポジウムの内容づくりに合流させて行きたいとも思っています。沖縄のジュゴンの海を守るためのあらゆる取り組みを会員の皆さんとともに進めて行きたいと思っています。
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お知らせ・・・
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●ジュゴン保護キャンペーンセンターも結成総会から1年を迎えます。第2回総会は、4月6日(土)13時から東京・文京区民センター(水道橋)で開催します。関西報告会を7日(日)18時30分から大阪・ドーンセンター(天満橋)で、広島報告会を8日(月)18時半から行う予定です。

 第11回全国運営委員会は3月21日(祝)の14時から東京・京橋区民館(東京駅)で開催します。
 会員であればどなたでも参加できますので、ふるってご参加ください。

●結成時から会員の方は、会費の切り替えになりますので、是非ご協力をお願いします。毎月の全国運営委員会の開催、SDCCニュースの発行、講演会・シンポジウム・セミナーの開催、署名活動、対政府交渉、ホームページの開設、リーフレット発行などさ様々な活動をまだまだ不十分ですが行ってきました。会費の切り替えとまわりの方々への働きかけをよろしくお願いします。

 年会費
   個人……2,000円 (15才以下の方は500円)
   団体……10,000円
 郵便振替
   加入者名 ジュゴン保護キャンペーンセンター
   口座番号 00140−9−660199

●ジュゴンのぬいぐるみとポストカードのセットをWWFジャパンのパンダショプ販売することになりました。ぬいぐるみの大(15cm)と小(5cm)を1個づつ、ポストカード2枚をセットにして1000円で販売します。ジュゴン保護のキャンペーンとしても全国に発信されます。ジュゴンぬいぐるみを一緒に作っていただける方を募集しています。型紙や仕様書はありますのでお手伝いしていただける方や興味がある方は事務局までご連絡下さい。

●各地の取り組み−是非ご参加を

◎ジュゴン連続セミナー(関西) 
 3月9日(土)18時30分(エル大阪・天満橋)
  「トレス海峡のジュゴンと住民の関わり」 
   講師−大阪教育大学・松本博之さん

◎ジュゴン連続セミナー(首都圏) 
 3月27日(水)19時(労働スクエア東京・八丁堀)
  「UNEP(国連環境計画)報告とジュゴン保護」 
   講師−日本自然保護協会・吉田正人さん

◎三番瀬海辺のつどい
 3月31日(日)10時−16時(船橋海浜公園)
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  ジュゴン保護キャンペーンセンター(SDCC)
    HP   http://love-dugong.net/campaign/
    e-mail  campaign@love-dugong.net
    TEL/FAX  03−5228−1377
    〒162-0814 東京都新宿区新小川町9-7-A302

SDCCの会員(年会費2000円)になってください。
↓こちらから申し込みができます。
http://love-dugong.net/campaign/campaign.html
今後ともジュゴン保護活動をよろしくお願いいたします。
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「反戦・平和アクション」
「反戦・平和アクション」編集委員会 http://peaceact.jca.apc.org/ です。いつもお世話になっております。

 お忙しいところ、Bcc:同報によるメールをお許しください。

 さて、私たちからリンクさせていただいている、各反戦・平和の取り組み関連サイトの管理人のみなさまにお願いがあります。

 来る3月14日、東京は日比谷公園にて、私たち「テロにも報復戦争にも反対!市民緊急行動」では、平和フォーラムとともに、「有事法制」に異議を唱える大集会・デモを企画しております。

 9・11以降、このかんの反戦・平和の取り組みについて、マスメディアはほとんど採り上げていないのが現状です。

 この集会を成功させ、「戦争反対! 有事法制反対!」という「声」をあげ、さらにそれを私たちのメディアで伝えていくことが必要かと思います。

 そこで、ぜひ、この集会の告知を、下記のバナーとともに掲載していただきたいのです。



 リンク先
  http://peaceact.jca.apc.org/actions/index.html#200203141
 バナー大(200x96)
  http://peaceact.jca.apc.org/actions/images/banner0314.gif
 バナー小(150x72)
  http://peaceact.jca.apc.org/actions/images/banner0314s.gif

 バナーは各サーバにダウンロード・コピーの上お使いいただいてもなんら問題はございません。

 以上、ぜひともよろしくお願い申し上げます。m(__)m

 「反戦・平和アクション」は、さらなる反戦・平和運動ポータルサイトと飛躍すべく、これからも各サイトはもちろん、難民支援他各地の反戦・反基地運動とも連帯してがんばっていく決意です。よろしくお願い申し上げます。

アフガニスタン難民・救援委員会NEWS <第23報>
 △▼目次▼△

【サレヒさんの現地報告会レポート】
【報告会のご案内】
【募金について】
【委員会加盟団体一覧】 
   

【サレヒさんの現地報告会レポート】
 2月28日、「アフガニスタン難民救援・勉強会報告会」がソルタン・アフマド・サレヒさん(京都在住・アフガニスタン出身)をお迎えして、神戸YMCAで行われました。

 当日は、約40名ほどの方にお越し頂き、現地で撮影された映像を交えながら約1時間サレヒさんにお話しいただき、その後活発な質疑応答が行われました。

 昨年末12月25日から1月17日までパキスタン、アフガニスタンをまわってきたサレヒさんですが、9年前に建てた学校の現在の様子や、3月21日に故郷ガルデーズに開校予定の学校の話しなど様々な話を聞くことが出来ました。パキスタンにある8万人もの規模のシャムシャトー難民キャンプでは、青空学校も開始され難民バザールにはパソコンショップ、宝石店、車整備工場、英語教室など様々なものがあるとのことです。

 「事実がしっかりと伝わらないことが悲しい」とサレヒさんは言っておられました。
 今後のアフガニスタン復興への課題として、まず治安の問題を挙げ、裁判所や警察、軍隊などすべてのシステムを再構築する必要があると語りました。他方、重要な課題として教育の問題も挙げられました。今までは、学校教育でも戦争を例え話に算数などの勉強が行われていたようです。現在は、国民の中でも教育への関心は高まっているとのことです。更に地雷撤去、農業の再興や医療制度の充実なども挙げられました。そして、難民を国内へ戻すことも今後の課題として挙げ、その際には、難民生活の中でアフガニスタンの文化、習慣を忘れつつあり、その為のリハビリテーションが難民と共に受け入れる地元の人々にも必要とも語っていました。

 「世界から見放されたアフガニスタン」といわれ、23年間破壊され続けてきました。再興には、10年以上かかると思われます。その為には、国際社会の皆さんの援助が必要です。と最後に語っておりました。

【報告会のお知らせ】
◆「アフガニスタン難民は今!
       〜パキスタンのアフガニスタン難民キャンプ視察報告会〜」
  日 時:3月9日(土)13:00〜16:00
  会 場:英知大学H-301教室
     (兵庫県尼崎市若王寺2丁目18-1/Tel:06-6491-5000)
  報告者:松浦悟郎さん(日本カトリック正義と平和協議会会長)
    参加費:無料
    問い合わせ先:カトリック大阪大司教区国際協力委員会
           (電話:06-6491-4999)

【募金について】
    現在、通常の支援金と「越冬支援」の指定寄付の2つを皆さまに呼びかけております。通常の支援金に関しましては、全体の15%を限度として事務局運営費および管理費に充当させて頂きますが、「越冬支援」につきましては、15%の運営管理費はいただかず、全額を緊急支援にまわします。
    どちらとも、郵便局での振込口座で下記の通りです。「越冬支援募金」にご協力いただける方は、通信欄に「越冬支援」とお書き下さい。また、ご寄付を頂いた方のお名前は、ニュースレターで随時ご紹介させて頂きます。

◆越冬支援募金ご協力いただいた皆様(2月22日までの入金分/敬称略)
 藤井(大阪府)/つかちゃん(神奈川県)/間中(埼玉県)/古谷ガイヤプロジェクト(千葉県)
◆一般募金にご協力いただいた皆さま(2月21日までの入金分/敬称略)
 高橋(兵庫県)/森田(大阪府)/梅原(大阪府)
                  
  口座番号:00960−2−12443                      
  加入者名:災害救援委員会                      
  *通信欄に「越冬支援」と明記してください。                        


【アフガニスタン難民・救援委員会(構成団体41団体)】
アジア女性自立プロジェクト/アジアと水俣を結ぶ会/エフエムわぃわぃ/大阪YWCA/オープンスペース街/関西NGO協議会/関西学院大学上ヶ原ハビタット/金峯山寺青年僧の会/神戸外国人学校協議会/神戸学生・青年センター/神戸華僑総会/神戸定住外国人支援センター/神戸・長田勝手に宣伝連パート2/神戸復興塾/神戸YMCA/国際協力アカデミーひろしま/災害救援ネットワーク北海道/災害情報ネットワークプロジェクト山形/G.T.インターナショナル/週末ボランティア/ジュゴンの家/真言宗大日山慈恵院龍安寺/真言宗豊山派仏教青年会/震災から学ぶボランティアネットの会/震災を生きる宗教者のつどい/新日本宗教青年会近畿連盟/たかとりコミュニティセンター/多言語センターFACIL/小さな友の会/ツール・ド・コミュニケーション/新潟仏教NGO/日本青年奉仕協会(JYVA)/被災障害者支援・ゆめ風10億円基金/被災地NGO恊働センター/百番目のTシャツの会・藤沢/ひょうごセルフヘルプ支援センター/船橋市議会「小さな声ネットワーク」/ブレーンヒューマニ
ティー/リーフグリーン/ワールドキッズコミュニティ

後援団体1団体:全日本仏教婦人連盟

※救援委員会への参画団体は随時募集しています。FAXまたはメールで事務局ま
でご連絡ください!

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事務局 被災地NGO恊働センター
連絡先:〒652-0801神戸市兵庫区中道通2-1-10
Tel:078-574-0701/Fax:078-574-0702
e-mail:ngo@pure.ne.jp
URL:http://www.pure.ne.jp/~ngo/                                

3月4日(月) 「街」日誌

  。                                  \│/
   。                                ─ ○ ─
    V..v              白  保  メ  ー  ル│\               Mar.3.2002
  >>∈∋<<    v..V                           。      No.18
""          >>⊂⊃<<                             .   .         。
.。,:'"*.,:'"*.,:'"*.,:'"*.,:,:'"*.,:'"*.・。。・     ・。。,;  " * ,.
<第4回新石垣空港環境検討委員会>    小林 孝
                      WWFジャパン「しらほサンゴ村」
 2月18日(月)の午後に那覇のホテルチュラ琉球で、第4回新石垣空港環境検討委
員会が開かれました。午前中は、「新石垣空港に関する勉強会」と称する環境アセス
メントについての、非公開のミーティングが開かれました。この勉強会が、新たな問
題を呈したのです。

[非公開の勉強会で決まったこと]
 新石垣空港環境検討委員会の香村真徳委員長が呼び掛け人となって開催されたこの
勉強会の趣旨は、同委員会で表出している様々な問題を解決して、今後の委員会の運
営をスムーズにするため、沖縄県環境政策課の職員3名によるアセスのおさらいをし
ようというものでした。

 既報のように、前回委員会(2001年11月16日)後に環境アセスの専門家を委員会に
アドバイザーとして招聘することを、委員全員の要望事項として事務局(事業者=沖
縄県)へ提案することが決定しましたが、その後の香村委員長と事務局の間の協議で
は、何らかの理由により、アセス専門家の招聘はされず、その代わりとしての今回の
勉強会にすり替わった模様です。

 勉強会では、県環境政策課職員による、環境省や沖縄県が発行した環境アセスのパ
ンフレットに沿っての説明がありました。そして漠然と暫定的に提案されたことは、
1)代替案を方法書に記載することをアセス法は求めていない、だから記載しない、2)
ターミナル東側案でアセスを進めてゆく(地元の意向が重要だから)、3)環境アセス
の専門家の招聘は、この勉強会を実施したから当面必要無し、というものでした。

 質疑応答の時間には、委員から事務局に対する疑問不満が噴出しました。この委員
会が発足してからターミナル位置が東に変更されたことについて、「最初の委員会の
時とはターミナル位置が変わったが、事務局はどう考えるのか」「ターミナル位置の
変更による環境への負荷の増大があるが、それに対してこの委員会は何も言わず、変
更された新たな計画について、それだけを審議するということか?」「例えばサンゴ
礁を埋め立てる計画に変わった場合、それに対してどういう影響があるのか、それを
話し合うだけの委員会なのか?」「西側か東側か、それによってどういう環境に対す
る影響が現れるのか、我々委員はそれを考えなければならない立場にいるはずで、そ
れを抜きにして住民の意向を汲み変更してしまうというのはおかしい」といったもの
です。それに対する事務局・事業者の答えは、平謝り、また地元の意見を最大限に尊
重したい、という説明に終始しました。

[時間切れの委員会審議]
 午後の委員会では、午前中の勉強会で「あいまいに提案」されたことの承認を得る
ため、委員長が挙手による「正式な了解」に導くための採択を強要しました。そこで
審議は紛糾です。非公開の場でなんとなく決めたことを、正式な決定にしようとした
のですから。委員からは反発があり、再び「代替案のこと」「ターミナル東側案への
変更」などについて、議論の蒸し返しが始まったのです。

 今回の委員会では、事務局から提出された環境アセス方法書(案)の「調査の手法」
についての審議が肝心であったはずですが、委員会運営のあり方について委員から事
務局への異論が続出し、また予備的に実施した現況調査の報告確認でも多くの質問や
要望が事務局に提言されました。結局は時間切れになり、「調査の手法」については
充分な審議がなされず、中途半端なところで継続審議となりました。次回(第5回)
委員会は急きょ2月28日に開催されることになりました。2回の委員会にわたって話
し合われた「調査手法」については、引き続き報告したいと思っています。
                  ◎
 沖縄県が考えている今後のスケジュールは、3月中に最終的な方法書案を委員会に
提示し、新年度には公告縦覧に持ち込む、というものです。県は調査が終わってから
提出する準備書こそが重要だと考えている模様ですが、まずはカラ岳周辺の自然環境
がどのようなものであるのか、空港建設による環境への負荷がどの程度になるのかが
正しく把握できるよう、きちんとした方法書を作成すべきです。少なくとも環境検討
委員会で各委員が指摘したり要望したりしたことが、真摯に書面に反映された方法書
が提示されることを、強く望みます。              (つづく)
        
^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~
♪♪ 転載を歓迎しますが、著作権は各執筆者に属します。
    引用される場合は、執筆者にお断り下さい。
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白保メール NO.18  02.3.3
発行者   鷲尾雅久 谷崎樹生 小林 孝
      shiraho@estate.ocn.ne.jp

ジュゴン保護キャンペーンセンターからのお知らせ
   ●第5回ジュゴン連続セミナー●
第5回目となりますジュゴン連続セミナーを下記の要領で実施いたします。
皆さんのご参加をお待ちしております。

テーマ
「ジュゴンとオーストラリア・トレス海峡の人々」
            講師:松本博之さん(大阪教育大学)

日時:3月9日(土) 18:00開場 18:30スタート
場所:エルおおさか 701
  (地下鉄谷町線・京阪−「天満橋」駅より徒歩5分)
参加費用:700円(資料代)
主催  : ジュゴン保護キャンペーンセンター(SDCC)関西運営委員会
 SDCCホームページ   http://love-dugong.net/campaign/
お問い合わせ先:TEL/FAX 078−854−0574
               携帯 090−2284−3156  担当 松島
               e-mail  y_matsushima@muf.biglobe.ne.jp

「耳のいいやつ」〜トレス海峡の住民のまなざしつうじたジュゴンの姿

「耳のいいやつ」。オーストラリア北東部にあるトレス海峡の住民は、ジュゴ
ンのことをこう呼びます。この住民は、ジュゴンとウミガメ漁を生活の糧とし
ています。
 文字通り「ジュゴンとともに生きてきた」住民にしかない、ジュゴンへのま
なざしがあります。ジュゴンはどこを泳いで、いつ海草を食べにやってくるの
か、いつ子供をうんだのか、食べておいしいところはどこなのか?!
 ジュゴン漁への保護運動からの是非はひとまずおいて、まずこの住民のまな
ざしをつうじたジュゴンの姿を知ってみたいと思います。
 松本博之さんは過去20年以上に渡り、トレス海峡でフィールドワークを続
けてこられました。漁師たちの長年培ってきた知恵は愉快なエピソードで盛り
だくさん。世界で誰よりも身近にジュゴンと接している人たちの暮らしから、
ジュゴンへの興味をもっと広げてみませんか?

3月3日(日) 「街」日誌

  仁君の新曲 「心病んでも」
いくら心が病んでも 
ああ僕達は人として 
この街で暮らしたい

心の病と犯罪を 
ああ 結びつけて隔離する この国は何をする気だ

心の病を皮切りに 
ああ 国にとって不都合な人達も隔離されるか

戦時中 ナチスドイツは 
心の病の人たちを隔離して虐殺をしたぁ
そして 歴史的に忌まわしい ユダヤ人も隔離した


今のこの国と似ていませんか
国にとって不都合な人々を
ああ治安する この国のどこが先進国だ

いかに心が病んでも
ああ 僕達は人間だ 人を愛するし 触れ合いたい

戦争に向き 突き進む
ああ この国はどこへ行くの 怯えながら 人殺しするの?

戦争のための隔離は
ああ 人としてまっぴらだ この街で暮らしたい
唄う仁君

ビラをまくガンちゃん
 僕たち「精神障害者」たちに
 新しい法律、保安処分ができたら
 大変困ります
 僕たちだって 人間なんだから
 
 こんな法律ができたら 
 「精神障害者」たちは 
 何か犯罪をするのではないか
 と言うだけで 病院に一生
 閉じ込めようとするのです。

 こんな事では困ります
 是非皆さん、ご協力お願いします。   
訴えるAちゃん

★3.24 保安処分反対集会に向けて、朝のミーティングでAちゃは「今朝も病院で三人に話した。僕は毎日呼びかけます。やる気が大事だね。自分の命がかかっているから」と話した。

☆午後には、Aちゃん、ガンちゃん、ヨッシー、ミヤちゃんで「街」の前でアピール。たくさんの人たちがビラを受け取ってくれた。足りなくなったので、あわててハネやんが印刷をした。
 Aちゃんは語る「自分が障害者だということを、まず明らかにすることによって、僕たちの訴えがリアルになって、聞いている人に伝わる」と。みんな燃えています。

★部落解放同盟全国連の大阪集会に行く仁君は「人間として、おかしい事はオカシイと言っている人達の集まりに参加してくるので、留守をよろしくお願いします」 また、まよなかしんやの歌に『♪沖縄に生れて良かった 悲劇の島だけど、明日に向かって闘う島だから…』と言う歌がある。僕も闘うことによって、生きていて良かったと言いたい」

 「ジュゴンの家」からたんかん到着    神保さんから三五八漬けの差入れ

3月2日(土) 「街」日誌

 ★朝のミーティングで、ハネやんが2002年「街」大方針を出しました。
   詳細は、内緒 (^o^)丿
お客さんから二科展のチケットの寄付  古賀正男全曲集のカセットが入りました。
年配者には懐かしい曲ばかりです。
 「街」の前で、保安処分反対のアピール。
店の前で、精神病者からの訴えをしたのは
えばっち(前進友の会)以来のこと。

 Aちゃんは、毎日、病院で市役所で3.24
集会の訴えをしています。
 1日も役所に行ったら、I病院の人がいたの
で話をしてきたそうです。
 
 毎日が楽しくてしょうがないと言ってます。
★「街」では、ヨッシーが電話で連絡を取って、3/5から、各作業所などを訪問して
 3.24集会への参加を訴えることにしました。
 ワークショップMEW(武蔵野市)、151(杉並区)、ホットJOB(練馬区)、ワークイン翔
(目黒区)、ゆいまある(荒川区)などからOKが取れました。

 3.24に向けた学習会を連日やっています。各意見書をみんなで分担して、報告して
います。
 その学習会の中で、ただ反対するのではなくて、久良木さん遺作『精神保健福祉法の撤廃と
精神障害者復権への道』やイタリア・トリエステの教訓を参考にしながら、どういう未来社会を
僕たちが作って行くべきなのかの討論を深めています。

★ダイちゃんは「関東・出会いのバイク旅」の第一弾として、東久留米市の「どんぐりの家」に
行ってきました。報告は後日。

★ハネやんがインターネットで調べていたら、フィンランドの精神病院のことを見つけたので、話し合いました。
 ここはフィンランドのケロッコスキー精神病院。フィンランドは国全体を21区に区切り、さらにそれをいくつかの小区に分けている。ケロッコスキーはその内のウーシマ県のヒヴィカーンブロックで15万人を対象としている。

 1915年に設立された精神病院で当時は600から700名が入院治療を受けていた。徐々に入院患者が増え、最大1,500人が入院していた。ここ10年でオープンケアが進み現在は200から300名が入院している。96年7月18日現在で急性期病棟に85名、高齢者病棟に35名、慢性・リハビリ病棟に107名、長期病棟に44名、青少年病棟に31名の入院だった。

 医師は常勤換算で35から38名。平均在院日数は急性期精神病で10日慢性では60日だ。1年間の入院患者は延べ1,300名でそのうち500名が強制入院だ。分裂病の方が60%。入院者数も入院期間もどんどん縮小している。デイホスピタルは危機状態とか家族問題を抱えているとかの時利用するようだ。自宅療養としたため、グループホームや作業所、デイケアなどが各地で充実している。全ての自治体に医師、看護婦、心理療法士で精神医療のチームがある。そのチームで20,000から30,000人の人口地区を担当する。

 自治体の職員が重要な役割を演じている。在宅の時で金銭管理が必要な場合は職員がしている。これを自治体が出費している有料里親制度という。オープンケアについて。プランは病院で自治体職員と共に作り、その記録や診療録等を電子化してイントラネットにしているので関係者皆が見られるようになっている。開放病棟で暮らせる人はオープンケアで在宅というのが普通になり、病院は閉鎖病棟(鍵がかかっている)が多い。患者を在宅に帰し過ぎているのではないかという批判もある。アルコール中毒はある程度許容されている国だ。

 犯罪精神病者に対しては国立の精神病院が2ヶ所ありそこで収容している。いわゆる保安処分だ。起訴前鑑定が実施され、犯罪が精神障害によるものだとなると不定期刑として強制入院が科せられる。現在普通の精神病院へ移そうと努力しているそうだ。

 また、2つの病棟を個室化して住居として住めるように計画が進んでいる。

3月1日(金) 「街」日誌

 わたしは無実! この差別犯罪をゆるせますか?「狭山紙芝居」
チューやん:めくり係、ハネやん:刑事・裁判長、ヨッシー:石川さんのお父さん 新カメさん:関巡査、
Aちゃん:石川さん、タカちゃん、則子さん:村人、教師、やじうま等、ナレーター:仁君
 紙芝居は初めて、熱心に見いる  紙芝居が終わり、お茶を飲みながら、今度はビデオを見ました。
     ビデオ・絶賛発売中!
わたしは無実! この差別犯罪をゆるせますか!
部落解放同盟全国連合会 定価1500円  VHS28分
ホームページ http://www.zenkokuren.org/

★新カメ「紙芝居の後に、ビデオを見た。プロの声優のセリフばさすがに上手い」
     「紙芝居は、電気のない所だけでやろうか?」と思うほど、圧倒的な迫力で、皆、自信喪失気味でした。

5万人組織建設をめざし、第11回全国大会の成功を
2002年 新年のアピール  委員長  瀬川 博
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 新年にあたり、部落差別撤廃のために、心新たにこの一年をともに前進することを決意いたします。

 この三月で同和対策事業が全廃されます。このことが差別者を勢いづかせ、これまで考えられなかったような悪質な差別事件を頻発させているのです。

 また、事業の全廃そのものが、この大不況・首切りとあいまって部落民にさらなる生き地獄を強制するものです。
 全国連は差別徹底糾弾の旗のもとに団結をうちかためて、生活と権利を守るために総決起します。

 狭山異議審闘争でも決戦は待ったなしです。昨年、青年・学生解放研が三日間のすわりこみ闘争を貫徹しました。この若い力を軸に大衆的実力糾弾で、今年こそ事実調べ・再審を開始させる決意です。

 小泉政権は公然と侵略戦争に踏み出しました。アメリカやイスラエルが今、アフガニスタンやパレスチナで強行している民族解放闘争の抹殺・人民皆殺しの戦争に、日本も自衛隊を参戦させたのです。こんなことを、一刻も早く止めさせなければなりません。

 全国連は、民族自決を要求してたたかうアフガニスタンやイスラム諸国の人民に心から連帯します。全国連は昨年の激しくたたかわれた佐世保現地での出兵阻止闘争につづき、部落解放の立場から自衛隊派兵をやめさせ、小泉政権を打倒するたたかいにたちあがります。

 いまこそ、全国連は三百万部落民に影響力をもった組織へと発展しなければなりません。三月三日〜四日、第十一回大会を大成功させましょう。そのための本格的な組織建設にうってでましょう。

部落解放同盟全国連合会
第11回全国大会     
           
主催 部落解放同盟全国連合会
とき 2002年3月3日〜4日
ところ  大阪市
     1日目 森之宮ピロティホール
     2日目 荒本会館
参加費 2000円 
★「街」からは4名を代表派遣します

夕食は・・・手抜きです。豚汁の残りにうどんとおでんを入れました。
焼いた厚揚げには、かつを節と青海苔をのせ、マヨネーズを掛けた。 
マリさんに頂いたトマトは、しらすと
三つ葉の和風サラダに。
鈴木春子さんがチンゲン菜の大量差入れ。
あまりに多いので、茹でてお浸しにしました。
 東京演劇アンサンブルの東さんが遊びに
きました。


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