オープンスペース街・日誌

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2002年4月G

4月30日(火) 「街」日誌

差別を糺(ただ)し
法うち切り許さず
東京に新しい解放運動を
東京都部落解放研究集会報告集
 2002年2月17日 700円 好評発売中
部落解放同盟全国連

 このパンフレットの中に、ヨッシーの「会場からの発言」が載っています。   「街」でも発売中!
 狭山紙芝居をやっています
「オープンスペース街」 ヨッシー
 こんにちは、僕は「オープンスペース街」というリサイクルショップで働いています。「オープンスペース街」というのは、心の病、いわゆの「精神障害者」と言われている人たちが働く作業所です。昨年、杉並支部の人たちと知り合って、狭山事件のことを教えてもらって、狭山紙芝居を9月から始めました。毎月、月末は給料日なんで、みんな必ず来
るから、その日に『私は無実』を上演しています。

 それてやはり「精神障害者」の人たちは偏見とか差別とか受けているんですけど、部落差別のことを知ることによって、差別を受けているのは自分たちだけじゃないんだということわ教えられました。もっと社会のことをいろいろ考えて、強く生きなきゃいけないということを感じています。去年の12月には狭山の現地調査にも参加させてもらって、警察や裁判所は石川さんに、ほんとうにヒドイことをしたんだと思いました。

 何より、紙芝居を演じ、声を出すことがとっても楽しみで毎月やっています。僕たちの店では、いつも社会問題とか沖縄のこととか、なんでもオープンに話し合っているので、紙芝居にもお客さんがいっぱい来てくれて、真剣に見てくれています。沖縄でも、名護に「ジュゴンの家」というリサイクルショップをやっていて、そこでも沖縄の人たちに紙芝居を見てもらいました。これからも続けていきたいと思います。どうもありがとうございました。(拍手)

精神障害者施策の徹底した議論を強く
今、とても、憤っています。
(日本障害者協議会も下のような「廃案」見解をだしています。)なのに、大阪府が、6月23日(日)に予定している大阪精神障害者連絡会の大会へ「協賛」名義を−−−この新法の政府案に反対していることを理由に−−−これまで出してきているにもかかわらず−−出さない手続きを稟議中であるとの連絡がありました。

06−6944−6695(大阪府健康保健障害福祉部精神保健課)に抗議の電話をしようと思っています。わたしたちが独自の思いを表明することで、これまで大阪府の障害者施策推進協議会や大阪府精神保健福祉審議会で意見表明をしてきた実績を消し去るという態度は、とても理解ができません。許せないと思っています。こんなことに負けていては、何のために大阪府高石市長の広報上の発言(精神障害者は危険だから、特別立法が必要・・)を差別発言であると指摘し、謝罪広報を出す決定の場に大阪府が同席していたのか、その意味が問われます。(別段、形式的な協賛名義が目的ではなく、精神障害者の意見やニーズを聞く行政姿勢を求めているのです。)他の県においても、こうした事態に飛び火しないよう、大阪府に対して、きちんと見解を求めようとおもいます。(事務方からの提案のようなので、他県においても起こりえます。)

ちなみに、大精連ぼちぼちクラブの大会のメインテーマは「あるがままに生きようこのまちで」でメインシンポは「精神障害者ホームヘルプサービスの実施にむけて」です。
行政の思うとおりの意見を表明しないからといって、こうした態度にでてくるということは、精神障害者がまちで生きるために必要なこと、不必要なことをきちんと議論し意見を表明したいとの姿勢をおしつぶそうとするスタンスで、「ダイヤモンド?プラン」の実施がいかにもろい土台にあるかを如実にあらわしています。おかしいと思われる方は、大阪府の精神保健福祉課に連絡をお願いします。応援をおねがいします。

(資料)
今国会成立見送りと精神障害者政策の徹底した議論を強く求める−「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律案」に対する見解− 2002年4月26日 日本障害者協議会  代表  河端静子

■社会的入院を余儀なくされている精神障害者の実態
 私たち日本障害者協議会は、障害のある当事者と、家族、関係者などの団体約70の団体で構成されており、この20年間あまり、障害者の完全参加と平等の実現をめざして、政府、関係者に対して、運動をすすめてきました。

 わが国の障害者施策は、私たちが運動をはじめた20年前に比べれば、相当充実してきました。しかし、地域社会であたりまえに障害者が暮らしていける環境には至っていません。とくに、身体障害者施策と比較すると、精神障害や知的障害のある人たちへの施策のおくれは歴然としています。

 現行の「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」(精神保健福祉法)自体、行政府である都道府県知事による強制的な「措置入院制度」や、精神障害者本人やその家族の基本的人権を無視している「保護者制度」がいまだにあり、社会防衛的な色あ
いが強く残されています。この精神保健福祉法を精神障害者の人権を守り、社会的自立を支える法律へと変えていくことが急務であると私たちは痛感しています。

 また、この法律の不備により、精神障害者が地域社会の中で生活を送るための制度や社会的資源があまりにも乏しく、多くの人たちがいまだに社会的入院を余儀なくされており、人間としての尊厳を奪われた状態におかれています。そういう状況で、不幸な事件によっていわゆる「触法心神喪失者」問題への対応が浮上し、精神障害者への誤った認識による世論が醸成されていき、そうした世論を背景に、特別立法という形でさらに精神障害者の人権を制限する危険性を大きく孕む法案が、今国会に上程されていることに憂慮の念が堪えません。

 昨年私たちは、与党3党が設置したこの問題に関するプロジェクトチーム等に対し、緊急要望書を提出しました。私たちは現状の中で精神障害者問題の所在の在り方について考えたとき、地域医療・福祉施策の充実、「保護者制度」の撤廃、そして触法心神喪失者への対応については、人権と合意の尊重が何よりも大切であるとの立場で、要望をしてまいりました。

■冷静で多角的な議論を
 さて、今国会に提出されている「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行なった者の医療及び観察等に関する法律案」は、精神障害者問題を解決していくうえでの本質的な政策にはなり得ないと考えます。さらに、専門家の間でも「再犯を予測することは困難」という見方が支配的で、「再犯のおそれ」を理由に、司法判断による強制入院の道をひらくこの法案は、徹底的な検証と充分な議論、そして慎重を期した対応を必要としています。多くの精神障害当事者と、多くの医療従事者、福祉関係者が反対の声をあげております。「不幸な事件」はいうまでもなく繰り返されてはなりませんが、だからこそ、冷静でしかも多角的な視点による議論が求められています。仮に短期間でこの法案が成立する事態が現実のものになるならば、日本の障害者分野における立法上の大きな禍根を残す結果となることは間違いありません。

■法案の成立を見送り、廃案へ
 冒頭でも述べているとおり、精神障害者に対する社会の支援システムは、他の障害者に比べ、制度的な施策等においてはるかに未整備な状態にあります。私たちはまず地域福祉サービスや地域医療サービスを根本的に見直し、身体・精神・知的などを問
わず、あらゆる障害者が可能な限り地域社会の中で自己決定が尊重されながら生活できる制度の創設、あるいは充実こそが重要であると考えています。これこそ社会不安を解消できる最大の道のはずです。そして今、精神障害者政策のありよう全般について、当事者の声に耳を傾けながら時間をかけた論議の積み重ねがなされていくことが明らかに求められています。
 
  私たちは以上の認識に立ち、この法案の成立を見送り、廃案とすることを強く求めます。

★☆*********☆★
山本みゆき 
NPO大阪精神医療人権センター
〒530−0047
大阪市北区西天満5−9−5谷山ビル9階
 TEL 06−6313−0056
 FAX 06−6313−0058
 E-mail  ad77@abeam.ocn.ne.jp

精神科6団体声明
法案に賛成してきた日精協が連名団体から抜けたため、七者懇ではなく、6団体の見解となりました。各団体の意見の相違を調整した結果、このようなところに落ち着いたということです。
この件についての問い合わせは、幹事団体の日本精神神経科診療所協会にお願いします。
 
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関係各位                平成14年4月24日

            国立精神療養所院長協議会
               会 長     白 倉 克 之
            精神医学講座担当者会議
             代表世話人   山 内 俊 雄 
            全国自治体病院協議会
              会 長     小山田   惠
            (社)日本精神神経科診療所協会
              会 長     三 浦 勇 夫
            (社)日本精神神経学会
              理事長     佐 藤 光 源
            日本総合病院精神医学会
              理事長     黒 澤   尚

「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律(案)」についての見解
         
 本年3月15日付けで閣議決定された標記法案(以下「本法案」)について、精神科専門医の6団体は、以下のような見解を表明します。

1.精神障害に起因する刑事事件を未然に防止するためには、精神科医療・福祉の全般的な水準向上や精神科救急医療体制の整備などを通じて、早期受療を促進し、医療中断の防止を図ることが第一義的に有効であることは論を待ちません。しかし、現状は余りに不十分と言わざるをえません。

2.精神障害のゆえに不幸にして重大な刑事事件を引き起こすに至った人々の法的及び医療的処遇に関しても、現行の諸制度には様々な不備があることを認めざるをえません。

3.本法案は、このような現行制度の不備を補うことを目的として立案されたものと思われますが、本来は司法に属する刑事政策の改変を実現するに当たって、医療側が担うことになる人的・施設的・財政的負担が、司法側のそれに比べて重すぎるとの感は拭えません。

4.それは、「精神障害による再犯のおそれ」の評価が処遇判定の上で最重要の要因になっていることにも見て取れます。私たち医療者は、病状の改善や地域ケアの追究といった臨床的課題には責任をもって関与しうるものの、再犯のおそれの評価という勝れて刑事司法的な課題に責任ある判断を下すことは困難です。

5.また、本法案では、起訴前の精神鑑定のあり方の改善や留置場・拘置所・矯正施設内での精神科医療供給体制の充実など、司法が責任をもって対処すべき課題については言及されていません。

本法案に対するこれらの批判を踏まえ、関係各位に対し、慎重な審議と見直しを要望するものであります。
             以上

4月29日(月) 「街」日誌

4・28 国立 辻つじ 反戦ながし
ヨッシー

サンデー夕食会
2人の母親を含めて「街」で話し合った結果、
 サギリちゃんが、家を出て「チュー・ハウス」
(通称「女の館)で、自立生活することに、
 セキちゃんも、今日から「ホーム街」で生活を
はじめます。その後、生活保護を取れたら近く
でアパート暮らしをしながら「街」に通います。 
 加藤さんのタンカンで作ったタンカン・
ケーキを食べるタマちゃん。作:チューやん
久々の三線教室

国会の情勢
国会の関係者からの情報によれば、以下の様子です。

 いま、参議院では、人権擁護法案の法務委員会での審議入りが与野党の攻防になって
いますが、人権擁護法案が衆議院に送られてきた場合に、どちらを先に審議するのかと
いうことで、「心神」の法案との天秤にかけられる場合もありうる、ということです。

 衆議院では、参議院先議で衆議院に送付された「更生保護事業法改正案」「国際受刑
者移送法案」と「心神」の3法案しかありません。この順番に審議が進んだ場合に、
人権擁護法案と「心神」がガチンコする可能性は多少なりとも出てきます。

 いずれにしても、「心神」の衆議院での審議入りは13日の週後半か20日の週が山場に
なるのではないか、という推測です。野党国対の仕事は、法案の内容はともかく、対決法
案の審議入りの日程をどれだけ遅らせるのか、ということにつきるそうです。

 そのためには、国会の外での盛り上がりが、とても重要なのです。

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