オープンスペース街・日誌


2002年10月B

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「街」日誌 10月19日(土) 

10/18〜19の「街」日誌
 ハネやんが帰ってきた。自分らしく生きるために、昼間は「街」、夜は病院に帰って寝るそうだ。
片道二時間近くの電車通勤になります。
 
 少しスマートになつたハネやん マリさんに料理を伝授するハネやん 昼食は、合鴨うどん
★大阪のユージおばさんから電話があった。5・24の明治公園での集会で「ゆーじ君」のCDを勝ってから関係ができました。10・21に行なわれる有事法制の大阪集会で、僕達の曲「ゆーじ君」を唄うとのことです。CD「東京の空の下から」を8枚送ってほしいということで、すぐに送りました。
11/9 砂川まつりに「ヨッシーとジュゴ
ンの家」出演決定
寄付の電動砥石で包丁を研ぐ新カメさん 20日のコンサートのチラシとチケットを
ユニオンさんに持っていくヨッシー
ユニオンさんは何でも相談に乗って
くれる薬屋さんです
いつも寿司を差入れてくれる茶月さんへ
ファミリーマートのおばさんも
差し入れをくれます
タバコ屋のオギウエさんへ 20日に配るチラシ作り
神保さんからニンジン・卵そぼろの差し入れ。作り方を聞くマリさん 「街」必殺カレー
 20日のコンサートの練習 茶月さんから今日も差入れ (^o^)丿 いただきマンモス

ヨッシ−こんにちは。
昨日のイラク侵略戦争反対、有事立法反対の兵庫県集会は、労組交流センター、百万
人運動など145人の参加で盛大なデモをやりました。

デモの最後尾で、がんちゃんが、ハンドマイクにICレコーダーを引っ付けて、「一人楽隊」をやっていました。ヨッシーの歌はデモによくにあっていました。新谷のり
子の歌も入れていたのですが、デモ隊から思わず「古い」の声があがっていました。
ヨッシーの歌が一番よく似合っていました。これからも使わせてくださいよろしく。

高見元博 <兵庫県精神障害者連絡会>

がんで〜す。ヨッシ−&ジュゴンの家の歌は、歌詞もいいけど、曲もいい!!ほんと
に、デモにぴったりでした。元町と三宮、という神戸の目抜き通りをデモしたのですが、若者が多くて、ヨッシーのハーモニカの音に、「どこだどこだ」と言う顔で、歌う主を探してました。本物がいなくて残念。
本当に、曲のご使用を認めてくれてありがとうございました。

http://homepage1.nifty.com/takamitousou/

「街」日誌 10月18日(金) 
ハネやん便り
朝食後外出着に着替え電車で川越の行定病院へ。
8:30受付  9:30に眼科外来に行き、視力検査。
一時間待たされ、10:30に担当に呼ばれ、今日は視野検査は「予約」なのでできないとの説明。
目薬をさされ、30分以上待たされ
眼底検査。動脈硬化があるが異常なし。11:30過ぎに次回予約を聞かれ、12:00前に会計が済み、
外へ。目薬で瞳孔が開き、強烈な
光で目をやられ、外は夏のような強い日差しーまるでカミュの「異邦人」の冒頭の
主人公のようにフラフラしながら川越駅へ向かった。
「今朝 ママンが死んだ」と呟く
外来の時は病院食を断ることにしているので駅ビルに入り
手打ちうどん「杵屋」に入り、天プラうどんを食べたかったが、暑い日なので、冷しうどんにした。

10月17日(木) 
徹底 冬物仕分け作戦!!
 四次元からの贈り物
 ヤンキーなドラエもん
羊になったドラえもん かぶりものの女王  ピヨコちゃん?いいえ おおやじさん
今日もおちゃめな田上さん
水曜日はマリちゃんがお休みなので今日はヨッシーが作りました!
キャベツの千切りはミキちゃんです
日曜日のリハーサル
  ユージ君はサギリちゃんが唄います
  ”任せてください!!
  9月18日に行った住基ネットの申入れの答えが、「関町住民の会」宛に10月16日に封書にて練馬区より届きました。
     私達は署名してくれた関町のたくさんの人たちと共に練馬区が接続をやめるまで申入れを続けていこうと思っています。 
練区陳収第 52号 
平成14年10月15日 
住基ネットに反対する・関町住民の会 様
練馬区長 岩波 三郎          
住民基本台帳ネットワークシステムの施行中止と
当該システムからの区の離脱を求める申し入れについて(回答)
 日頃から、練馬区政にご理解とご協力をいただき、誠にありがとうございます。
 先般、お寄せいただきました住民基本台帳ネットワークシステムの施行中止と当該システムからの離脱を求める申し入れにつきましてお答えいたします。
 
 最初に、回答が遅れましたことをお詫び申し上げます。
 「住民基本台帳ネットワークシステム」(以下「住基ネット」という。)は、平成11年に改正された住民基本台帳法(以下「住基法」という。)に基づくものです。改正住基法では、すべての住民票に住民票コードを記載すること(同法第30条の2、同法付則第3条)、また、それを記載したことを本人および都道府県知事に通知すること(同法第30条の2第3項、同法第30条の5、同法付則第5条)が規定されております。そして、市区町村長は、このいずれについても本年8月5日から施行することが、改正住基法および同施行例により義務付けられております。

 区としては、住基法等の法令により参加が義務付けられていること、また、住基法等において個人情報保護に関して必要な措置がとられていることなどを総合的に判断し、この8月5日から住基ネットの稼動に参加したところです。

 さて、このたびの申入れにおいて、住基ネットについて「すべての住民に牛のように番号をつけ管理することは、人間の尊厳をおかす」とのご指摘をいただきました。しかしながら、住基ネットの目的は、本人の居住確認をコンピューターネットワークを使って、より効率的かつ正確に行うことにあります。そして、それはこれまで住民基本台帳が果たしてきた機能を超えるものではありません。また住基ネットでは、すべての住民票に住民票コードを付番しますが、これは、本人確認情報(住民票コードもその一つで、氏名、住所、生年月日、性別およびこれらの変更情報からなります。本人確認情報の内容は、法律で定められております。)の検索を正確かつ迅速に行うためのものです。ちなみに、練馬区においては、これまでも、すべての住民票に個別の番号を付し、検索に使用してきているところです

 加えて、住基ネットでは、こうした目的に必要な最小限の個人情報(本人確認情報)を法律で定められた目的のためにのみ、利用することが可能とされております。これは、国などの行政機関が、住民管理のためにあらゆる個人情報を一元的に管理する仕組みとは異なるものです。したがいまして、区としては、住基ネットが人間の尊厳をおかすものとは考えておりません。

 つぎに、本人確認情報の提供事務の拡大について懸念の声が寄せられました。国が、先の国会にそのための法律案を提出したことは、ご指摘のとおりです。しかしながら、これは提供事務の拡大についてであり、本人確認情報そのものの拡大を意図したものではありません。本人確認情報の提供事務の拡大は、一方では、住民にとって利便性の向上に寄与する反面、個人情報の保護に新たな課題をもたらす恐れのあることを否定するものではありません。
 更に、住民票カードについて、「最終的には身分証明書として全国民に携帯させようとするもの」「住民の日常生活の隅々まで監視する社会をつくりだそうとしている」とのご指摘がありました。しかしながら、住基カード(住民票カード)は、法律上希望者のみに交付されるものとされており、全国民に携帯を義務付けるものではありませんので、このご指摘はあたらないものと考えます。
 ところで、住基カードの使途については、自治体が条例で定めることができるとされております。そこで、区としては、住民の方々の利便性と共に、個人情報保護を図ることを基本に、今後検討を進めてまいりたいと考えております。

 最後に、住基ネットのセキュリティに欠陥があるとのご指摘をいただきました。これについては住基ネットでは、個人情報を保護するために、法制度面を始め、機器構成等の技術面、また、運用面においても可能な限りの保護措置をとっているところです。それに加え、区では、住基ネットの運用に支障をきたすシステム障害あるいはセキュリティを侵犯する不正行為等の何らかの付則の事態が発生した場合に備え、被害の発生および拡大を防止し、早急な復旧を図るため、、システムの一時停止を含む「緊急時対応計画」を策定し、個人情報の図っております。
 以上の理由により、このたびの申し入れにつきましては、お応えすることができませんでので、ご理解賜りますようお願いいたします。
【担当】区民部 管理課 電話 (03)3993−1111(代表) 内線 7315   
 
 


10月16日(水) 
 街日誌
昼食のメニューはししゃもに栗ご飯にトン
汁。うーん秋だなあ
お客さんが「皆さん風邪をひかないように」
とオレンジジュースを
差し入れしてくれた
そのオレンジジュース
大ちゃんは バイト代がはいったのでアイス
をさしいれしてくれました
今日の夕食はさしみ丼だー!! そのさしみ丼

ハネやん便り
 島田まさひろさんからハネやんへカンパとメッセージをいただきました!
   ハネやん、ゆっくり休め、体力つけてこい。 
  
フッ君登場 久々のご馳走風景
焼き魚(アジ)、ソーメン椎茸汁、
おから、玄米ご飯
お見舞いにいただいたフルーツ
ハネやんの散歩コース風景@
畑の中の花
ハネやんの散歩コース風景A
埼京線の踏み切りと電車。なんと単線なのだ
10月13日(日)
 世間様では連休2日目。僕はすでに連休10日目。暇なので散歩ばかりしている。朝、昼食後、夕食前・・・。各15〜20分、ゆっくりとした散歩。ゆっくり歩くと収縮時血圧(上)が少し下がる。禁酒も10日目。数年ぶりに二日酔いのない爽やかな朝を迎えている。ただ、目の障害で焦点がうまく合わず、字を書くのはなかなか難しい。
 夕方の散歩のとき、パラグライダーがエンジン音を立てて飛んでいた。「ジュゴンの家」に行っているサクちゃんは、今度ケンさんのパラグライダーに乗せてもらうという。ちなみにパラグライダーは沖縄サミットの時に上空からのゲリラ防止のために飛行禁止された。

10月14日(月)
 体重はほどんど減らないが腹回りの肉が少なくなった。ブヨブヨからプヨプヨへ。減塩・玄米食のせいなんだろう。
 散歩や日光浴をしているので、入院しているのに日焼けをしている。散歩しすぎて足に豆をつくってしまう。秋晴れなので、2回も洗濯してしまう。

10月15日(火)
 連休も終わり、病院も普通に戻り、待合室は患者さんであふれている。
 朝のどぶ川にはカルガモと鵜がいた。川面が湧いている。水面下で魚などが活性化しているのだろう。名護「ジュゴンハウス」裏で朝釣りをしていて、“魚が湧いている”場面に何度もあったが、一度も釣れたことがなかった。何千という魚がいるのに釣れないのは歯がゆいものだ。
 ふと、川の淵を見たら赤い物体がいる。「おっとぉ、アメリカザリガニじゃないか!!」。ススキの穂で釣り上げようとしたが、ハサミではさんでくれなかった。子どものころ、ザリガニを採って炭火焼にし、醤油をかけて食べたことがあるが、美味しかった記憶がない。テレビでエビとザリガニの味覚テストをしていた。両者の区別がつくひとはいなかった。


10月15日(火)

 ヨッシー 沖縄の人たちの集まりに、のり子さん、ちゅーやん、がんちゃん、僕の4人で行った。会場の建物は、沖縄の人たちのカンパで作られたそうだ。大広間の壁には、カンパした人たちの名前がずらーっと書かれていた。最高額3000万円は沖縄県から、ついで神奈川県、川崎市、次に個人名でカンパしている人たちの名前が並んでいた。すごいなぁ。

 会場ではいろんな人の話を聞くことができた。ある人は沖縄独特の苗字のために本土で生活していて色々とひどい目にあった。「なぜなの?」といつも思っていたそうだ。
 「日本は誰かを差別しなければ生きられない社会。そのターゲットに、沖縄の人たち、外国人、精神病者などがなっている」と言っていた。本当にひどい国だと思う。

 そして、来月にもアメリカがイラクへの攻撃を始めると言われていることを取り上げ、反戦運動を盛り上げ、なんとしてもイラク攻撃を止めさせなければならな。沖縄では米軍の訓練が激しくなり、それに伴う事件・事故が多発している、と言っていた。


 杉並区議の新城せつ子さんは、「今後ますます住民の生活が苦しくなる中、基地撤去と並んで、住民とともに沖縄の人たちの生活相談を柱にしていく」と語った。
 参加者の一人である八重山出身の人は神奈川で働いていて、突然会社から退職届にサインさせられ解雇させられた。その時はサインしてしまったが、「やはりおかしい」と思い、ある所に相談したら「サインしてしまったらもうしょうがない」と言われてしまった。そして、今は新城さんの所に相談に来ている。議員だからできることがある。新城さんは区議という枠を超えて、沖縄を代表する本土の信頼できる議員だと思った。


 交流会では家族的な雰囲気で三線あり、踊りありの楽しい時間だった。子どもから大人までみんなで踊った。沖縄なだけに泡盛もあった。僕は約1年半前、オープンスペース街で働くようになって、戦争や差別と闘う人たちと会うようになった。素晴らしい人がたくさんいる。

  「ベトナム戦争の時、アメリカは『ベトナムはサタンの国。アメリカは神の国』と言っていた」という話を聞いた。僕は「アメリカのやり方は昔から変らないんだなぁ」と思った。でも、アメリカだけじゃない、戦争をやる時は、どこの国でもウソやデマを流して国民を動員する。
 僕たちは、沖縄の基地をなくすこと、有事法制を許さないこと、アメリカのイラク攻撃をさせないこと、・・・を決してあきらめてはいけない。僕たちは、いつの日か軍隊も戦争もない社会をつくるというでっかい夢を持ち続け生きてゆこう。それは決して不可能じゃない。実際にコスタリカは軍隊を持たずにやっている。


 ガンちゃん 僕が一番びっくりしたのは、日本が戦争に負けた時、天皇がマッカーサーに「沖縄を20年でも50年でもアメリカに占領させなさい。そのほうが日本にもアメリカのためにもいい」と言っていたということです。それはないんじゃないか!!というのが僕の思いです。本当にヒドイ!!

話をするチューやん 則子さん、ユージ君を歌う!! ガンちゃん
会場です 新城せつこ杉並区議
かんぱーい!! →  


10月14日(月)
13日(日)
柳川風牛丼 マリ作 久しぶり シーちゃん
ハネやん便り
 久々に風邪をひいた。病院・世間でも流行しているらしい。昨夜、寝る前に"黒酢ドリンク"があったので、酢でウガイする話を思い出し、実行。もう一つ「ウガイをしたのは飲み込んだ方がいい」という情報を思い出し、ガラガラ・ゴクーンと飲み込んだ。朝起きたら異様に扁桃腺が痛かった。

 日曜・昼食、ブリ大根。ブリ・・・厚揚げか、凍(し)み豆腐だと思ったが、食べたら一応ブリだった。食べ終わって他の人の食器を見たら、ブリの皮が残されていた。皮のあたりだったら、もっと油があったのかもしれない。久しぶりの白米。

 病院の近くにドブ川がある。そんな川にも白鷲みたいな鳥が住みついている。カラスも沢山いる。上流で"ドボーン"という音がしたあとで、黒い鳥が飛び立った。「ヒェ〜ッ」カラスって川の中に飛び込んで漁をするのか、と呆然としたが・・・その黒い鳥はカラスでなく川鵜(う)だった。こんなキタナイ川にも鵜が食べる魚がいるのかしらん。九十川の学校橋から見た風景。
チューやん、則子さん、ハネやん ハネやんとヨッシー一緒にうがい!?ガラガラー。
お姉さんとハネやん 昼食 チューやん、ヨッシー、ハネやん
ヨッシー 今日はハネやんのお見舞いに行った。ハネやんはけっこう元気だ。街のことなどたくさんの話をしてくれた。ハネやんに「積み上げる」ということを聞いたら、生きていたら毎日感動することがあるはずだ。それは宝石もあれば、ガラクタもある。ちっちゃなことで良いから毎日それを書いてみんなに話したり、ホームページに載せることが大事だと言った。

        ハネやん語録  「人を動かすのは理論ではなく情だ」


10月13日(日)
街日誌
10/12(土)
 今日も晴天!!お客さんがたくさん来てくれた。寄付も30件以上あった。地域のみなさん、ありがとうございます。PM1:00 近くの工事現場でガードマンをしている2名の人が休憩に来ました。ジャンパーを買ってくれ、有事法制反対の署名をしてくれました。

 マックの散歩をしていると、金さんとケイさんとケイさんの娘さんに会いました。「マックの散歩がしたい!」と言うケイさんの娘さんといっしょにお店まで4人で帰りました。

 ミーティングでは「みんな1日一つ積み上げる」ことを話した。

 女性差別をするお客さんに対しては、きちんと話そう。相手は冗談で言っているつもりで、女性差別であることに気づいていない場合もあるので、「それは女性差別ですよ」と教えてあげよう!!ということをみんなで決めた。
お客さんからの差し入れ 夕食はロールキャベツ、




10月12日(土)
凛々しいフッ君! 夕食はグリーンカレーと人参サラダ 田上さん、ボスジャンを着る
3人がかりでも負けそう
 国労物語「人らしく生きよう」上映会
 今日は、国労の中村さんも参加して「国労冬物語 人らしく生きよう」のビデオ上映会をしました。お客さんの中村さん、三線教室の三船さん、泉さんやその他15名の人が集まりました。

 ヨッシーとジュゴンの家のライブからはじまり、上映会・交流会へと続きました。中村さんは、街から自転車で15分くらいのところに住んでいるそうです。「近くにこんな所があったなんてビックリ。今度は息子と一緒に遊びに来ます」と言っていた。

 また、中村さんは 2000年7月の国労臨時大会の会場で不当逮捕された。その後、見せしめのように運転勤務をはずされ、草むしりが暑い盛りの中での仕事となった。同年9月には、国労からの脱退を強要され、10月に東京都、地方労働委員会に不当労働行為救済を申し立て、12月より、1ヶ月に4回の運転勤務になった。
そして今年の10月10日(昨日!!)、ついに中村さんは勝利命令を勝ち取ることができました!!

受付 上映会前のライブ 上映会のはじまり
主催者・フッくんからのあいさつ 中村さん 中村さん、地労委勝利を祝って
カンパイ!!
ハネやんのお姉さん みんなで交流!
  中村地労委闘争 勝利命令かちとる 闘えば勝てる!
 たたかう国労組合員のみなさん! すべての労働者のみなさん!

 国労豊田電車区分会の中村幸夫さんにたいするJR八王子支社の乗務降ろし・草むしりの強制、組合脱却強要の不当労働行為救済を求めて争っていた中村地労委闘争は、10月10日、ほぼ完全な勝利命令をかちとりました。

 東京地方労働委員会は、@2000年7月以前の勤務(乗務)に戻すこと、Aその間の賃金の減額分の差額を支払うこと、B組合員としての活動に介入する言動をしてはならない、という中村さんの主張を100%認め、救済命令を発しました。

 一昨年10月4日、労働委員会に提訴して以降、6回の審問を貫徹。この間全国から寄せられた勝利命令を求める署名は1707筆にものぼりました。また、2回にわたってJR八王子支社に対する要請行動も行いました。闘えば勝てる!中村地労委闘争はそのことを実証しました。

 10.7国労組合員・支援8名逮捕という大弾圧をはねかえす突破口は切り開かれました。どんないやがらせや弾圧も、中村さんのように立ってたたかえば勝利の道は切り開かれます。

 中村さんは現在、国労全国大会議員選挙に立候補してたたかっています。破産した「4党合意」にしがみつく国労本部を総退陣させ、闘う国労を再生させよう!  

命 令 書



申 立 人 中村幸夫
被申立人  東日本旅客鉄道株式会社
        代表取締役社長 大塚陸毅

                      主文

1 被申立人東日本旅客鉄道株式会社は、申立人中村幸夫に対する平成12年10月1日から16日までの日勤の除草作業及び同月17日以降の日勤リネン業務の指定がなかったものとして取り扱い、同年7月1日以前に従事していた運転士としての業務に復帰させるとともに、同年4月、5月及び6月における交番勤務の平均回数を下回らない交番勤務が同年10月1日以降行われたものとして処遇しなければならない。

2 被申立人会社は、12年10月1日以降申立人中村を前項の同年7月1日以前に従事していた運転士としての業務に復帰させるまでの間、毎月、108,085円と申立人中村に対し既に支払った乗務員手当、超勤手当、夜間手当、祝勤手当及び宿日直手当の合計額との差額を支払わなければならない。

3 被申立人会社は、八王子支社企画課長をして申立人中村の国鉄労働組合の組合員としての活動に対し介入する言動をさせてはならない。

4 被申立人会社は、1項及び2項ょを履行したときは、速やかに当委員会に文書で報告しなければならない。

5 申立人のその余の申立てを棄却する。


 中村地労委闘争とは
2000年
7.1
国労臨時大会の会場で「4党合意」に反対し問う相談と共に闘っている中で不当逮捕される。大会は採決できず休会に。12日釈放。
7.13 豊田電車区区長に不利益扱いをしないように分会書記長と共に文書で申し入れ
7.14〜 運転勤務をはずされ、草むしりが強制される。以後、暑い盛りに続く。
8.25 賃金支給日、13万円の減額
9.13 八王子支社の藤課長に勤務時間中に呼び出され、脱退強要を受ける
10.4 東京都地方労働委員会に不当労働行為救済を申立。16日、実効確保を申立。
10.17 草むしりからリネンだけの勤務指定に急に変更される。
10.25 11月分の勤務発表。線見訓練など「運転業務」が数日はいる。
10.25 第一回調査。以降4回の調査を行い、早期結審の方針を確認。
11.25 12月勤務発表。リネンと運転が混在する勤務指定。以降現在まで続く。
2001年
2.26
第一回審問。中村さん本人と、分割民営化によって運転をはずされ続けている加崎証人が証言。不当労働行為を全面的に明らかにした。
4.2 第二回審問。会社側が反対尋問。以降、6.23までに5回の審問を行う。この過程でJRの不当労働行為は全面的に明らかになった。
9.6 審問の終了を受け労働委員会が「元の運転業務に戻す」和解案を提示。JRは、拒否の態度のまま。
12.6 JRが和解を最終的に拒否。地労委が和解を断念。
12.21 JR八王子支社に抗議・申し入れ行動。
2002年
2.6
最後の調査をもって結審。
3.29 最終意見陳述書提出。署名1177筆を提出。
9.13 JR八王子支社に申入・労働委員会へ署名提出行動。署名総数は1707筆に。

■中村地労委の争点

@7.13以降、運転業務をはずし、草むしりを命じたのは、国労組合員、特に「4党合意」に反対する者への見せしめ的・懲罰的不当労働行為であり、謝罪し元の運転勤務に戻せ。

A9.13の藤課長が勤務時間中に中村さんを呼びだし、「このままだと乗務に戻れない。考え直せ。(国労脱退は)簡単じゃないか」などと発言したことは、脱退強要の不当労働行為であり、謝罪せよ。

B不当逮捕を口実とした処分はしてはならない。

C運転業務をはずされることで生じた賃金の減額分を支払え。

D運転とリネンが混合した勤務の指定は、あくまで運転に戻さないものであり、新たな不当労働行為であり、安全無視である。直ちに運転勤務に戻せ。
10/10(木)のハネやんスナップ
今日も仲良く則子&ハネやん お次はマリさん&富田さん
きれいなお花も撮りました。

10月11日(金)
ハネやん便り
●9日は、MRI検査。僕の入院している病院は貧乏で設備が不足しているので、近くにある大病院へ行く。
 「脳ドック−50,000円」。それを見ただけで「脳ショック」。人間魚雷みたいな狭所に詰められ、工事現場のような音が15〜20分続く。それで何かが分かるらしい。

●10日。昼食後、休んでから、25分ほどの散歩。戻ってきて、この病院で目下僕の唯一の味方「血圧ピッタリ君」で測定。「142−88」・・・下が90を下回ったのは、この間初めて。9/30に緊急外来に行った時は「239−136」だったから、隔世の観。

●10日の毎日に「網にかかったジュゴン死ぬ−熊本の浜辺」体長2.6m。
 ジュゴンが沖縄以北の近海で確認されたのは、極めて異例。沖縄は住みづらくなっているということか!

応援、激励してくれている皆さん!有難う!
まだまだ予断は許さないけど、回復に向かっていると思いますので、元気になったらまた会いましょう。

10/11(金)
●6:00過ぎ、検診後に散歩。ジャンパーを着ていても肌寒い。秋の田園風景の中を歩く。11:00からK病院でMRA検査。9:30に病院を出る。有料道路の側道を1時間歩いた。車だと5分くらいだから、もっと近いと思ったが意外と遠かった。

●MRAは9日のMRIと同じく人間魚雷にセットされる。例の工事現場の騒音が連続10分つづいて終わった。

●病院の昼食はキャンセルしておいたので、外食。「大黒」というジャズが流れるお洒落なラーメン屋。
  ラーメン・・・う〜ん、レトロだ。笹塚や高円寺にあった「代一元」の味に似た、和風東京ダシで、久々に満腹。

●渋谷のOさんから”ヒロシマ””60年代学生運動”の写真集が来た。
 101歳まで生きた阿波根さんにくらべれば、僕の54歳は”ヒヨコ”だなと改めて思う。長生きして闘いつづけることを追及した阿波根さんの闘いに学びたい。


10/12(土) 金曜夕方の帯津さんの話し

 製薬会社の人が来て「液体サメ軟骨エキス」の話をした。ガンも生き物で、水・酸素なしでは生きられない。「血管新生抑圧物質」は、いわばガンの兵糧を断つもので、それがサメにはあるらしい。ちなみにサメはガンにならない。

 1ヶ月、毎日1カプセル飲むと、約5万円。それが、今回ひと月間はタダというので、名誉会長はこの話に乗ったという。

 毒をもって毒を制す−−−ガンとの歴史は毒との関係の歴史で、「ナントカ・マスタード」というガン治療のために開発された薬は、ナチスの大量殺りく兵器・マスタードガスからヒントを得たものだという。

 帯津さんはよく、ガンという「部位」だけを見るのではなく、「身体・心・生命→宇宙」として捉えようと言う。精神病者と生きていると、「心の病」と「ガン」も似た側面がある。精神科医は「木を見て森を見ず」。その人の「病」の部分にだけ固執する。ニワトリが先か、タマゴが先か?!

 「病」って、すべてが悪い訳ではないという話。つれあいが「平滑筋肉腫」で余命2年とか、6ヶ月とか言われたのは、2000年1月のことであった。当時「街」のスタッフは毎晩、今後の「街」のことを考え、泣きながら話しをした。

 それで、僕らは何かを失ったのだろうか? 子宮の卵巣と、2度の脳腫瘍の手術で脳の一部を失っただけだった。

 ヒョータンから駒。ガンから「ジュゴンの家」が生まれた。そこに、晋くんが来、うららちゃんが来、いろいろな人との交流が積み重ねられ、今に至っている。僕らは何かを失ったけれど、確実にそれ以上のものを得た。

 そして、2002年10月、ハネやんの入院。「それが、どうした!それが何なんだ!」と思う。「危機は好機」ピンチはチャンス・・・これが「街」の精神だ!従来の「街」のあり方を変える、絶好のチャンスの到来。今後を見据え、「街」の一人一人のあり方を点検し、飛躍・成長していくチャンスなのさ。

 脳出血で失った、視覚の一部はもう元には戻らない。いつも飛び回っていた行動力や、パソコンを使った活動は制限されるだろう。その意味で僕は「新しいハネやん」とは何なのか、ベッドの上で考えている最中だ。

 何よりも、僕の入院をキッカケに「街」の人たちが活性化し始めている。ここに希望がある。一人一人が真に自立し、今出来る事を、今やることだ、と思う。


10月10日(木)

今日も元気にアピールです 
”街の食事は私にまかせて!!
決意を新たにするマリさん
野菜たっぷり焼肉 もりもり!!

 今日、ビクトルハラのCDをかけていたら、お客さんが「この曲だれだったかしら」と話しかけてくれた。
「ビクトルハラです」というと「そうそうチリのね」といって日本語の訳詩がついているCDを売っている
お店を教えてくれました。(ヨッシー)

 お客さんと住基ネットの話をしていると、その方の奥さんも「練馬区に内容証明つきの郵便で返した」
と話してくれました。(フッ君)

■「住基ネット接続は条例違反」 東京・東村山市監査委

 住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)について、東京都東村山市の市民グループの代表ら8人が、細渕一男市長に住基ネット準備費約7000万円の返還を求めた監査請求で、市監査委員が、ネット接続は市個人情報保護条例に違反するとの判断を示したことが6日、分かった。しかし、罰則規定がないとして請求は棄却した。

 4日に示された監査結果によると、同市長は一昨年12月の市議会一般質問で「国は個人情報保護施策を確立し、個人情報保護に努めることが大事」などと答弁。監査委員は、これを「国の法令整備が課題として残っているとの意思と受け取れる」と指摘し、「個人情報の漏えいの危険があるかもしれないのに市長が接続したのは未必の故意に当たる」として、条例違反だとした。

■住基カードで商店街のポイントサービス 総務省方針

 来年8月から導入が予定されている「住民基本台帳カード(住基カード)」について、総務省は商店街のポイントサービスなど、民間型サービスの利用を認める方針を固めた。住基カードは、希望者に有料で発行されるが、住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)のセキュリティーへの不安などから普及を困難視する声も出ている。総務省の方針は、カードの用途を広げることで、利便性を向上させ、普及を早める狙いとみられる。

 総務省は、都道府県に「住民基本台帳カード利用条例の考え方(素案)について」を示し、今月25日まで全国の自治体に意見を求めている。商店街のポイントサービスは、「条例規定例」のなかで、▽証明書など自動交付サービス▽健康診断結果の本人による照会、医療機関による参照などの保健サービス▽緊急連絡先、血液型などが照会できる緊急活動支援サービス▽公共施設予約サービスなどとともに、住基カード利用の一例として盛り込んだ。

 住基カードは、居住自治体以外での住民票の写しの発行など、住基ネットを利用するため、住民の申請によって市町村が発行する。磁気カードよりもセキュリティー機能が高い「ICカード」を利用する。ICカードは、ICチップを搭載し、コンピューターのように情報処理を行うことが可能。複数のアプリケーションを搭載でき、1枚で決済、各種証明書など複数のサービスを利用できる。メモリー領域は32KB以上としている。

 総務省ではこれまでうち8KBの領域に本人確認のための4情報と住民票コードを書き込む予定にしていたが、3KBの領域に住民票コードとカードのパスワードのみを書き込むことに方針を転換。より多くの領域を自治体側が利用できるようにし、普及を後押ししたい考えだ。ICカードは、搭載するアプリケーションごとにアクセス制限が可能で、セキュリティ機能は高いが、「住基カード」の用途拡大は、逆にプライバシー侵害に対する市民の警戒感を高める恐れもある。



10月9日(水)A

ありちゃんよーこちゃん沖縄へ出発 満月祭りのTシャツをきて
来店のお客さん
後姿もすてき!
アリちゃんのお母さん!
とうもろこしありがとうございます
さぎりちゃんもやってきた 久しぶりのだいちゃんです
晩御飯

ハネやん便り
入院食●マナガツオ(豆板醤焼き)
玄米ご飯、茹で野菜のオーロラソース、
地元の牛乳
減塩でーす  味がないでーす 道端に咲く花
絶対安静じゃないが”安静
タイクツで死にそうだ
9日、11日の結果待ちだ。
入院生活 一週間。酒、たばこ抜きで体調はすこぶる快調。
♪野に咲く花の名前は知らない

ハネやんに応援メッセージ

ハネやん頑張れ  請禁煙
人生はこれから  勝負もこれから
阿波根さんは五十四歳から米軍との闘いが始まった。
お互い見習いましょう。
それでも今は大人しく
入院の退屈しのぎにチョットしたものを送ります。
それでは しっかり養生してください
2002・10・9   
渋谷のOさんより  
   


命どぅ宝・平和世コンサート15  沖縄民衆の怒りと希望を東京に!
2002/10/20(日)14:00開演(13:30開場) 
*会場/上野水上音楽堂(地下鉄千代田線湯島駅、JR、京成、地下鉄銀座各線上野駅)
2500円(前売2000円) 高校生以下1500円

主催/命どぅ宝ネットワーク
電話・ファックス 03-5974-1333 豊島区駒込2-14-7 琉球センター内
出演者プロフィール

■ラヒン・カユマンギ

  在日ミンダナオ島出身のバンド。環境問題や人権について等、フィリピンではオルタナティブ・ミュージックと呼ばれる民衆のための歌を、国際交流イベント、学校等で歌い続けている。

 故郷ミンダナオで、テロリスト撲滅の旗印の下、米軍・比政府軍による「バリカタン」作戦が行なわれ、激しい爆撃により貧しい普通の人々が土地を追われ、命を奪われ、ひどい被害を受けた。日本で働きながら歌う4人は、その同胞たちを支援するためのコンサートも開いている。11月末には、沖縄でのチャリティコンサートが計画されている。

■ヨッシーとジュゴンの家

  東京・練馬にある「精神障害者」が働くリサイクルショップの共同作業所「オープンスペース街(まち)」と、沖縄・名護のリサイクルショップ「ジュゴンの家」スタッフを中心にライブ活動。ヨッシーとジュゴンの家には二つのユニットがあり、東京と沖縄で独自のバンド活動をしている。唄う曲は、2バンドとも共通。僕たちは民衆の生活と闘いの中で唄いたいので、基本的に「闘争現場」以外では唄わない。

■知念良吉

  1952年、コザ市(現在の沖縄市)生まれ。沖縄の本土復帰後にブルースの影響を受けて唄い始める。過去に自主制作のLP「KOZA’75」、カセットアルバム「何処へ行くオキナワンボーイ」を発表。1986年11月〜87年9月、沖縄タイムス土曜夕刊でエッセイ「何処へ行くオキナワンボーイ」を連載。1994年、アルバム「オキナワンボーイの憂鬱」を発表。1999年、アジアツアーを行なう。2000年5月2ndアルバム「青空の生まれるところ」をリリース、毎年約100本、ギター一本で全国各地をツアーしている。

■楽(ファン)BAND

  楽しいことも、つらいことも、皆で分けあえば、少しは良くなるかも、そんな気持ちで、数年前結成。よろしく!
          ドラムス ・Q
          コンガ ・かおり
          ベース ・10B
          うた・ギター ・黄

■常味裕司

  東京生れ。日本では数少ないウード演奏家。アラブ楽団主宰。スーダンのウード奏者ハムザ・エル=ディン氏のもとで演奏法を学び、その後チュニジアに渡り、アリ・スリティ氏に師事し本格的にアラブ音楽を学ぶ。

 93年テュニス国営TV、メディナフェスティバルにて演奏。日本では大阪花博・アラブ文化協会コンサート・各国大使館主催コンサート、奈良新薬師寺コンサートなど、全国的に演奏活動を展開している。

2000年6月、うた・クンダン・ウードによるファーストアルバム「RabiSari」をリリース。
      ウード(Oud) 常味裕司
      ナイ(Nay) 荒巻朋康
      ダルブッカ(Darbuka)伊藤阿津志
10.21

 かつてはベトナム戦争の国際反戦デー、今は、1995年沖縄民衆10万人が起ち上がり、米兵による少女への性暴力に抗議し、基地撤去を訴えた日。

 
問題だらけの『心神喪失者医療観察法案』 
みんなの力で廃案に!

『心神喪失者医療観察法案』の廃案を求めるみやぎ実行委員会
「心身喪失者処遇法案」とは

 この法案は、心神喪失または心神耗弱を理由として、検察官が不起訴処分にした人や、刑事裁判で無罪あるいは減刑されて執行猶予になった人が対象です。これらの人について、裁判官1人と精神科医1人との合議体の一致した判断により、入院あるいは継続的な「医療を行わなければ心身喪失又は心神耗弱の状態の原因となった精神障害のために再び対象行為を行うおそれ」がある場合、つまり「再犯のおそれ」がある場合には、無期限の強制入院や、保護観察下での強制通院を科せられるというものです。
 
精神医療施策の恥ずべき実態

 この法案の問題点に触れる前に、あまりにも貧困な日本の精神医療の実態について、具体的な数字をあげて報告させていただきます。

1)世界の流れに背をむけた「隔離」・「拘禁」政策

 1960年代以降、世界的な人権意識のたかまりのなか、欧米諸国は精神病院への隔離・拘禁を中心とした精神科医療政策を反省し、精神障害者が地域で暮らせるよう地域医療の充実と脱施設化をすすめてきました。このため、例えばアメリカでは、精神科のベッド数はこの30年間で約7分の1に減少しています。

 これに対して日本では、60年代以降も精神科ベッド数は毎年増えつづけ、人口1千人当りのベッド数は2.9床にもおよんでいます。これは、全世界の精神科ベッド数のうち18%が日本に集中するという異常な数値です。

 日本の精神障害者は200万人(つまり約60人に一人はかかるありふれた病気と言えます)。そのうち35万人が精神病院への入院を強いられています。さらに、その中で約半数の17万人の人達が24時間の閉鎖処遇病棟に入れられ、他科では考えられないほどの自由の制限を受けています。また、このうち15万人のひとが5年以上に及ぶ長期入院患者となっています。犯罪をおこなって5年以上刑務所に入っている人は、1,200〜1,500人しかいませんから、いかに多くの日本の精神障害者が、精神病に罹患したがゆえに、隔離・拘禁され自由を奪われ続けているかが明らかです。

 国はその施策により、ハンセン病者に対して行った誤りを精神病者にもなしつづけているのです。
 
2)医療の「質」はどうなっているのか。

 日本の精神医療の貧困の元凶は、国の施策にあります。 精神科医療といえば、そのイメージからもマンパワーに頼るところが大きい事は想像がつくと思われます。ところが国は、他科に比べて約3分の1の医療スタッフで良しとする医療法特例でもって、提供する医療の「質」を意図的に抑え込んでいます。これは日本の精神病院の90%を占める民間精神病院の「経営」と「利潤追求」に配慮したものに他なりません。「安あがりに閉じ込めておく」のが日本の精神医療の実態であったし、一定の地域医療化がすすんだ現在でも、その本質は変わっていないと思われます。
 
3)相次ぐ精神病院の不祥事

 「安あがりに閉じ込めておく」精神病院には、事件や不祥事がつきものです。看護士による患者殺しが明らかになり国際的な非難を浴びた「宇都宮病院」事件は皆さんの記憶に残っているとおもわれますが、何も「宇都宮」だけが特別な例ではなく、それ以降も、精神病院での事件や不祥事は枚挙に暇がありません。以下、この5年間に精神病院で発覚した不祥事をあげておきます。
 
この5年間に精神病院で起こった不祥事
発覚時期  病院名    所在地         主 な 内 容
1997.2    山本病院     (高 知)  職員2人が女性患者の頭を壁に打ちつけ死亡
1997.3    大和川病院    (大 阪)  暴行死、違法入院・拘束、電話・面会妨害、使役労働、
職員水増し、24億円不正受給
1998.9   国立犀潟病院  (新 潟)    違法拘束中の女性がノドに物を詰めて窒息死
1998.11   奄美病院      (鹿児島)    女性患者を庭木に縛る。ニセ医師が診療
1998.12    平松病院      (北海道)   保護室に男性患者2人を入れ、1人が暴行死
1999.11    松口病院      (福 岡)   患者の退院・処遇改善請求を取り下げさせる
2000.3     上妻病院      (東 京)   死亡患者の改印届を銀行に提出、職員水増し
2001.1     朝倉病院       (埼 玉)    不要な中心静脈栄養、違法拘束、病室で手術
2001.2     真城病院      (大 阪)   看護士がゴルフクラブで頭を殴るなど暴行
2001.8     中間保養院    (福 岡)   職員水増し、不正受給、超過収容
2001.8     箕面ヶ丘病院  (大 阪)   職員水増し、違法拘束、外出制限、電話妨害
                                     読売新聞「シリーズ精神医療」(4)からの抜粋

法案の主な問題点

 このような、日本の精神医療の「実態」をふまえたうえで、この「法案」の問題点を明らかにしていこうと思います。
 この「法案」には様々な問題がありますが、主なものだけでも、以下のような問題点があげられています。

●「再犯のおそれ」という予測不可能な要件で予防拘禁すること。
●「対象行為の再発防止」という社会防衛目的で無期限の拘禁をおこなうこと。
●精神障害者に対する偏見や誤った情報にもとづいた「世論」を背景に立法化されようとしていること。
●精神障害者に対する特別な隔離制度という差別であり、さらなる差別偏見の助長につながること。
●「医療」の名を借りた「強制処分」であり、刑法の責任主義理念の放棄につながること。
●「指定入院施設」は地域から隔絶された重拘禁の監視システムとなるのは必然であり、そこでは正常な治療関係など望みようもないこと。
●「再入院」という脅しによって通院を強制することによって、医療者と患者の信頼関係が破壊され、治療が成り立たなくなること。
●対象とされた精神障害者の権利保障が不充分であり、多大な人権侵害が予測されること。
●事実審理は不充分であり、弁護権も保証されていないこと。
●将来の「おそれ」に対して、強制的、予防的に隔離拘禁する保安処分に他ならないこと。 

再犯の予測は不可能です

 国会審議での最大の争点となったのは、「再犯のおそれ」は判断できるのかどうかです。

 審査会で、与党側参考人の医師と刑法学者は「『再犯のおそれ』の判定は、現在の措置入院で必要とされる『自傷他害のおそれ』の判定と同じ。既にできているのだから不可能ではない」と繰り返しました。

 しかし、多くの精神科医が指摘しているとうり、「自傷他害のおそれ」は急性期の患者について、現在の症状からごく近い将来の判断であり、遠い将来にわたる「再犯のおそれ」とは全く異なる判断です(但し現行の措置入院制度も問題。不当な長期入院も多い)。遠い将来にわたる一般人の行動予測ができないように、精神障害者が将来いかなる行動をとるかなど、精神科医まして裁判官に予測できるはずがありません。できるとすれば彼等は「予言者」です。

 刑務所での勤務経験があり、野党側参考人でもある中島直医師は英米の研究を根拠に「再犯の予測は10回に6回は間違う」という試算を発表し、不要な入院を強制する恐れを強調しています。このデータの裏を返せば、1件の再犯を予防するためには、2人の再犯をしない人もふくむ3人を長期に予防拘禁しなければならない事になります。これは、重大な人権侵害であるはずです。このような理屈が、精神障害者が対象ならばまかり通ってしまうのが我々の社会の現実なのでしょうか?

 誰であれ、その必要がないのに、強制的に拘禁され治療を加えられることはあってはならないことであると考えます。
 
「精神障害者は危険」の嘘

 この「法案」は池田小事件を機に形成された「世論」を背景に提出されたものに他なりません。その「世論」のひとつは、「精神障害者による犯罪が増えている。精神障害者は犯罪素因者であり、社会にとって危険でおそろしい存在である」というものです。これは本当なのでしょうか? これは報道や世間の差別や偏見によって作り出された、何の統計的根拠もない「間違った世論」です。

 日本の刑法犯検挙は年間約31万人。そのうち「精神障害者」は約700人、「精神障害の疑いのあるもの」約1,400人とされ、両者あわせて「精神障害者」の比率は0.6%で推移しています。わが国の精神障害者の数は全人口の約2%ですから、「むしろ一般人より犯罪率は低い」ということができます。

 再犯率に関しては全体でおよそ30%、精神障害者においてはおよそ15%です。つまり精神障害者の犯罪はほとんどが初犯であり再犯を繰り返すものはごく少数なのです。

 また、精神障害者による犯罪は、近年、むしろ減る傾向にあります。

 これらは全て当の法務省による統計によるものなのです。 

「精神障害者は犯罪をおかしても、罪を問われない」の嘘

 もうひとつの「間違った世論」に、「精神障害者が犯罪をおかしても、罪を問われない」というものがあります。実際「精神障害者の9割が検察段階で不起訴」などという言い方がされますが、これはあきらかな間違い、ウソです。次の資料をご覧下さい。   
          
◇起訴率の比較     精神  全体 (精神は鑑定で精神障害者とされたケース) 
 一般刑法犯      45% 30%  
 まず家裁送致を除外  46% 58% (一般は少年が多い) 
 さらに公判請求に限る 42% 44% (一般では傷害の略式処理が多い) 
 重大事件+傷害    46% 38% (精神障害の方が公判請求率が高い!) 
 殺人         51% 61% (さほど違わない) 
 
 つまり、精神障害者だからといってどんどん不起訴になっているのではなく、起訴率は一般とほとんど変わらないのです。
 
ほんとうに本人の治療の為?

 与党側や厚生労働省は「本人の治療が目的だ」と主張していますが、本当でしょうか?本「法案」は、検察官による申し立てからはじまることが象徴しているとおり、刑罰のかわりの強制処分が目的です。患者本人の意思や、医療における信頼関係などは一顧だにされないのです。そもそも、医療判断の決定に裁判官が関与する根拠は何なのでしょうか?

 これこそが「医療」ではなく「刑罰」である証拠ではないでしょうか?

 入院施設から早く出るためには本当の症状すら口に出せません。まして、無期限の拘禁が可能である施設ならなおさらでしょう。「法案」によってできる「施設」では、少なくてもまっとうな「医療」は成り立たないといえるでしょう。
 
適正手続きが保障されない制度的欠陥

 本「法案」では、その審理過程で付添い人として弁護士がつくことが認められていますが、実際に出来ることはほとんどありません。まず弁護士との秘密交通権すらありません。当事者としての証人申請も認められず、裁判所が認めなければ反対尋問もできません。これは自由を制限する処遇に関して日本も批准している「国連自由権規約」に反しており、憲法に保証された適正手続に程遠いものです。結果として、冤罪を生み出す温床となることが懸念されます。
 
「法案」は精神障害者に対する「差別」そのものではないでしょうか

 一般の人は、まだやってもいない将来の「再犯のおそれ」で拘禁されるようなことは当然ありません。それなのになぜ精神障害者だけがとりわけ問題になり、特別な「法」の対象にならなければないのでしょうか?前述したように、精神障害者の再犯率は一般より低いし、「再犯の予測」は困難です。なのになぜ・・・・?
 精神障害者は医療の名のもとに社会から隔離されています。隔離された人は社会の中で生きる権利を奪われます。社会の中で人と話したり、自分自身の能力を伸ばしたり、仕事に就いたり、家庭を持ったり、趣味を持ったりする機会を全て奪われてしまうのです。人生そのものが奪われてしまうのです。これは大変なことではないでしょうか?

 本「法案」はそうした隔離をよりいっそう強化するものに他ならないのではないでしょうか?これを精神障害者に対する差別といわずに、何を差別というのでしょうか?
 
被害者の人権

 「被害者の人権はどうなるの?」という意見をよく聞きます。不幸にも起きてしまった事件の被害者の救済は重要な問題です。社会は犯罪被害者の救済に手を尽くすべきです。しかし、報復感情によって、加害者を厳罰に処する事だけが被害者の救済につながるのでしょうか。刑罰は刑法で定められています。刑事手続は犯罪行為に対する国家による制裁手続であり、被害者の救済を目的にするものではありません。むしろ国による被害者への「心のケア」や経済的補償こそ求められているのではないでしょうか。
 
「心神喪失者処遇法案」に反対してください

  本「法案」は、障害者・家族・精神科医・医療福祉従事者・日弁連・法曹関係者・各学術団体・市民団体・各政党などによる広範な反対運動の盛り上がりで、先の通常国会では採決にいたらず、「継続審議」となりました。しかし、政府・与党は今秋の臨時国会において、再び「法案」の採決を目論んでいます。
 本パンフを最後まで読んでいただいた皆様。ぜひ、「法案」反対のために声をあげてください。そして、それぞれの「力」で「法案」を廃案に追い込んでください。

 私たち「心神喪失者医療観察法案」の廃案を求めるみやぎ実行委員会は、本「法案」に反対し廃案にむけて仙台で運動をすすめてきた障害者本人・医療従事者・市民・労働者・学生の集合体です。私たちは以下の日程で市民集会を催します。是非ご参集くださいますようご案内申しあげます。

10.10「心神喪失者医療観察法案」の廃案を求めるみやぎ集会

主 催:『心神喪失者医療観察法案』の廃案を求める
    みやぎ実行委員会
日 時: 2002年10月10日(木曜日)午後6時30分より
場 所: シルバーセンター6F第2研修室
    (仙台市青葉区花京院1−3−2 TEL215-3191)
参加費: 500円(会場費及び資料代として)
内 容: リレートーク及び集会アピール文の採択

<集会呼びかけ文>


 前国会では「心神喪失者医療観察法」は、病者をはじめとする、広範な市民の抗議で採決まで及ばず、秋の臨時国会まで継続審議となりました。

 しかし秋の臨時国会で、与党側は積み残した法案類を与野党の妥協もしくは強行採決で一刻も早く冒頭で「処理」し、重要法案である有事立法3案を是が非でも成立させたいと考えているようです。

 市民一人ひとりの医療と直結する本法案を充分な審議や、国民的論議を尽くさず成立させてはなりません。

 いま噴出している様々な精神保健の問題は、日本が明治以降推し進めてきた隔離・収容政策の結果であり、また現在日本の強者のみが正義だという競争第一の風潮の中、より疎外され一層の閉塞感を「社会的弱者」・精神障害者に押しつけてきた結果と言えるでしょう。

 今回の「心神喪失者医療観察法」は、これらの要因を無視し、病者個人の問題に帰結させ、予断と偏見に基づいた隔離・収容を強制する事実上の保安処分に他なりません。私たちは、このような法案の即時廃案を求めなければばなりません。このことはすべての人々が、病者や「社会的弱者」についての偏見を互いに検証しあい、共生できる社会をつくることでもあると考えます。

 私たちは、「ストップ!ザ・保安処分6.30仙台集会」以来この問題を考えつづけている、精神障害者・医療従事者・市民・労働者・学生で構成する団体です。この悪法の成立を阻止するべく、来る10月10日に廃案を求める市民集会を開きます。是非ご参加ください。

2002年9月12日
『心神喪失者医療観察法案』の廃案を求めるみやぎ実行委員会

【呼びかけ賛同者(50音順)】

 青木康弘(バプテスト仙台南キリスト教会牧師)/石黒亨(精神保健福祉士)/一戸弘志(東北大学「障害者」解放共闘)/今井誠二(尚絅女学院短大助教授)/植野祐吉(こころのネットワークみやぎ)/漆原圭(東北大学「障害者」解放共闘)/大友茂光(障害者・全障連宮城)/大山喜美(全障連宮城)/小野寺哲(平和を守る戦中派の会)/管野絵美(東北大学)/木村理恵(自営)/北村英雄(全障連宮城)/草場裕之(弁護士)/佐藤ちと(会社員)/佐藤宏明(病者)/塩見豊久(IT教育労働者)/白澤英勝(精神科医)/菅原義男(土曜クラブ会長)/須藤守(精神科医事薬業保健福祉クライアント)/瀬川勝子(精神病院職員)/富山哲夫(障害者・全障連宮城)/服部賢治/山本恵理子(福祉労働者)/山本潔(精神医療ユーザー)/若浜ゆう子(市民)/渡部裕一(精神保健福祉士)

実行委員会連絡先:佐藤ちと022-379-4326(TelFax)379-6063(Fax)

■8自治体が「住基ネットから離脱すべき」 日弁連調査

 日本弁護士連合会は7日、全国の市区町村を対象に行った住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)に関するアンケートの結果の一部を公表した。「今後住基ネットから離脱すべきか」との設問に対しては、8自治体(1.1%)が「はい」と回答。「何とも言えない」も269自治体(35.4%)に上り、住基ネット稼動後もシステムに懐疑的な見方が残っていることが明らかになった。

 調査は9月9日から25日にかけて、全国の3241市区町村を対象に行われ、760市区町村から回答があった。回答率は23.4%だった。記述式回答などを除いた中間報告として公表された。

 住基ネット稼動と、稼動にあたって「個人情報保護の措置」を求めた改正住基法付則1条2項との関係については、「(稼動は2項に)違反しない」は168自治体(22.1%)にとどまり、「何とも言えない」の513自治体(67.5%)を下回った。「違反する」も38自治体(5.0%)あった。

 「できれば今後、住基ネットから離脱すべきと考えるか」では、現行不参加の4自治体(横浜市を除く)を上回る8自治体が「はい」と回答した。「いいえ」は58.6%、「何とも言えない」は35.4%だが、村からの回答に限ると「いいえ」が45.0%で、「何とも言えない」47.5%を下回り、小規模自治体に迷いが強いことがうかがえる。

 また、不参加を検討するにあたっての問題点については、「違法にならないか」56.7%、「周辺市町村の対応状況」32.1%、「不参加決定時の総務省などからの圧力」24.3%が上がっている。

 日弁連では、10日に福島県郡山市で開催される「第45回人権擁護大会」のシンポジウム、「プライバシーがなくなる日―国民共通番号制とネットワーク社会」で、中間報告の詳細について報告する。入場無料だが、資料希望は2000円が必要。


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