オープンスペース街・日誌




2001年12月F
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12月27日(木) 代替施設協議会への要請・抗議行動
市民を頭越しにした岸本市長の独断決定の中止と
新基地建設受け入れ表明撤回を求める決議
 本日、普天間基地の名護移設の是罪を問う名護市民投票4周年を迎えました。

 私たち名護市民は、1997年12月21日に実施された市長投票において政府・防衛庁の介入を跳ね返し、へり基地建設反対の民意をはっきりと示しました。この名護市民投票の結果は、平和と民主主義を求める市民の良識の勝利であり、名護市の未来を切り開く金字塔として輝きつつづけています。

 だがこの4年間、岸本市長や県知事、日本政府は民意を無視し、巨大な軍事基地を押しつけるために「振興策」やサミット開催など市民を惑わすアメをおくり続けてきました。そして岸本市長は12月27日に予定されている代替施設協議会で移設の市と規模についての市の基本方針を定時すると表明しています。

 しかし、12月20月の辺野古、豊原での説明会では地元の意見を集約できず、市長に一任しないことが明確となりました。久志区はすでに建設反対を区民総会で決議し宜野座村の松田区も反対を決議しています。更に、市民の再三の要求にも関わらずニ見以北10区や旧名護、屋我地、屋部、羽地地域では説明会さえ開かれていません。市の意見集約は完全に失敗に終わりました。

 ところが、岸本市長は「最終的に私の責任で決断する」と見切り発車を示唆し「地元の意向を尊重する」と言い続けてきた自らの公約一方的に放棄しようとしています。市民の頭越しに国の言いなりになって基地を押付ける市長の本性が明白となりました。市長には市民の意志に基づかない独断決定をする権限は何もありません。市長は、無責任な結論を代替協議会に提示すべきではなく、参加を見合わすペきです。

 そもそも防衛庁から提示された「3工法8案」は環境破壊はもとより、機能強化された巨大基地となり、基地被害を永久に押付けられることになるのは明らかであり名護市が受け入れる余地は何もありません。

 沖縄、基地を抱えているゆえにアメリカでのテロ事件をきっかけに不安が高まり観光産業も壊滅的打撃を受けています。それだけでなく、対テロ訓練施設がキャンプシュワープに建設される計画が進めれていると言われいます。

 日米両政府は名護市民を沖縄県民をどこまでいたぶり続ければ気がすむのでしょうか。私たち市民・県民の我慢の限度はとっくに超えています。怒りはおさまりません。
                        
 私たちは市民投票4周年にあたって、改めてこれ以上の基地との共存を拒否することを表明し、民意に基づかない新たな基地建設計画をただちに中止するよう求めます。以下要請します。

要請事項
1、民意に基づかない市長判断を行なわないこと
2、第8回代替協議会への参加を見合わすこと
3、末松文書を市民に公開すること
4、市民説明会を全地域で開催すること
5、市民投票の民意を尊重すること
6、岸本市長、稲嶺知事は新基地建設受入れ撤回すること
7、日米両政府は新基地建設計画を撤回すること
                          以上          
 名護市長     岸本 建男 殿
 沖縄県知事    稲嶺 恵一 殿
 内閣総理大臣  小泉純一郎 殿
2001年12月21日
 新基地建設反対、市民投票の民意を守れ市民集会

 8時30分、ヨッシー、仁君、富田さん、チューやん、
ハネやん&則子さんの6人が国会議事堂近くに到着。
 9時、13人の沖縄行動団の皆さんも着きました。
ヘリ基地反対協の安次富浩さん
 県民会議の山内徳信共同代表(元読谷村長) やんばる女性ネットの宮城幸さんもいます。
 手前は、具志堅徹・名護市議  国会議員の東門さん
 おっとぉー、我らの島田正博・那覇市議もいます  沖縄行動団、首相官邸前に進撃。
  「街」のスタッフ、右端はジュゴン鈴木さんだ
      
 道路で座り込み
 名護への新基地移設、
岸本市長は名護市民投票を
反〜対ぃぃぃぃ!
尊重しろ!
 首相官邸前で要請と抗議をする沖縄行動団
成田さん(二見以北十区の会)が訴えます  日本山妙法寺の武田さんたちは太鼓を叩いて抗議
 要請・抗議行動終了後、挨拶をする成田さん
 要請・抗議行動が終わり昼食をとっていたら、テレビの昼のニュースで「リーフ上で合意」のニュースが流れてきた。

代替協議会の決定、徹底糾弾!
名護への新基地建設、絶対反対!
「街」と「ジュゴンの家」は、基地建設強行を体を張って阻止するぞ!

 しかし、年も押し詰まったこの時期に、コソコソと代替施設協議会を開き、「リーフ上の合意」をすることの中に、岸本市長、稲嶺知事、小泉首相・日本政府の卑劣さ、自信のなさが表れている。自分のやっていることが正しいと確信しているのなら、「コソ泥」のようにやらないで生々堂々とできるはずだ。

 岸本市長よ、来年2月の名護市長選挙が待てないほど、そんなに市民が怖いのか。この臆病者め! 市民投票の民衆パワーに恐れおののき、駆け込み的にしかできない小心者の卑劣漢よ。

 過程がさしあたりどんな推移になろうと、どんな策をろうしようと、お前たちが民衆の利益に反する、不正義な存在である限り、必ずその矛盾は爆発し、民衆の怒りの決起は必ず巻き起こるのだ。

 岸本・稲嶺・小泉よ、今日の暴挙は、自らの「墓穴」のクワ入れ式になることであろう! (^o^)丿 

米軍普天間飛行場の代替施設、リーフ上に建設で合意
 沖縄県の米軍普天間飛行場代替施設の基本計画を検討する「代替施設協議会」(国と地元自治体で構成)の第8回会合が27日、首相官邸で開かれ、代替施設を移設先である名護市辺野古地区沖合の環礁(リーフ)上に建設することで正式に合意した。

 地元の意見対立で難航していた建設位置が決まったことで、普天間移設問題は、基本計画策定へ向け大きく前進する。政府は今年度内にも基本計画を策定し、来年度から環境影響評価(アセスメント)を実施したい考えだ。

 同協議会で、岸本建男名護市長は、リーフ上での建設を容認する意向を正式に伝えた。ただ、生活環境への影響を懸念する地元住民への配慮から、施設は極力、沖合側とするよう要請、軍民共用空港となる施設についてもできるだけ規模を縮小するよう求めた。沖縄県も同様の考えを示した。

 政府側は<1>建設場所はリーフ上とし、可能な限り沖合に位置する<2>施設の規模については米側との協議も踏まえ検討する<3>建設工法は具体的建設場所を踏まえ検討する――との方針を示し、地元側も了承した。

 次回以降の協議会で、工法について、埋め立て方式を軸に詰めることになる。地元側が強く求めている代替施設の15年使用期限設定問題もなお残っている。

 協議会開催は今年6月以来、約半年ぶり。政府は前回協議会で、埋め立て、杭打ち桟橋(QIP)、メガフロート(海上浮体)という3工法に、リーフとの位置関係を組み合わせた8つの建設案を示し、地元の意見を求めていた。

 岸本建男名護市長の話「地元は(代替施設を)出来るだけ遠い所に作ってほしいという意見が圧倒的だ。私なりに可能な限り外洋側に出してほしいと申し上げた。今後は、使用協定の締結など、受け入れの際の7つの条件を実現していくよう政府、沖縄県と調整していきたい」(読売新聞)
[12月27日11時46分更新]

12月28日(金)関ちゃん日誌/代替施設協議会への要請・抗議行動(東京・街日誌より)

ジュゴンの海の家 関ちゃん日誌
 12月27日(木) 今日は晋君が市役所前の座り込みをするので、僕一人で海の家を開いた。ようこさんがコーヒーをポットにつくっておいてくれ、とてもうれしかった。ありちゃんと3人でコーヒーをのみながらしばらく浜で朝日を浴びた。
 僕が今惰性で生きてしまっていること、落ちるとこまで落ちた意識に乏しいことなどを話した。ようこさんはそういう意識を強く持つことに固執しないで、一つ一つ地道にやっていくことだと言った。
 ありちゃんとようこさんはお店に帰り、僕はゴミを拾った。この間、ビーチクリーンでかなり集めたのだが、木をかき分けて行くと、まだまだたくさんゴミが捨てられていて、これでは何ヶ月もかかりそうだ。
 午後から先日ジュゴンの家にきてみたいというメールをくれた方へ返事を書いた。長々となってしまったが、今までそして今の自分のことをなるべくそのまま書いた。今日は海の家への来訪者はなかった。
海の家の準備をするせきちゃん 夜明けのコーヒーを飲む関ちゃんとありちゃん
リサイクルショップジュゴンの家は・・・
 野球少年4人が台風のようにやってきて、一気に店内がにぎやかに!
はじめ、誰かがお店の前で自転車でこけたので、ようこさん、ありちゃんは様子をみに行った。みると野球少年4人組み。そのままそこで話をして店内になだれ込んできて、店内に貼ってある自転車おじさんの写真を見て「このおじさん知ってる!!」とか、「ジュゴンの写真は?」とか、関ちゃん日誌を音読する少年もいて、にぎやかだった。
 今日の寄付・・・二見パーラーの照屋さんよりおしゃれな衣類
          千鶴子さんの友人の喜屋武さんよりアクセサリー
 来訪者・・・仲田さん、ユキさん&マキさん、ピアノ教室をやっている山本さん、
        二見パーラーの照屋さん、野球少年4人
おかげで今月は家賃が払えました。みなさん、ありがとうございます!          
12月27日(木) 名護市役所前座り込み−みんなの感想/中村哲講演会【沖縄】

本日、27日名護市役所前にて座り込み中!!!
ジュゴンの家からは晋君、うららちゃん参加!
東京でも街の人たちが代替施設協議会の行われる首相官邸へいっています!
沖縄からきた人は申し入れ書を渡すため中に入ったそうです!!

岸本名護市長の代替施設協議会(27日)出席に意義有り!!
4年前の市民投票で市民は新基地建設NO!といったのに!!基地を作る話しをすすめるな!!

中村哲講演会【沖縄】
| | 2002年1月19日(土)午後2時〜5時
| | 挨拶:新崎盛輝
| | 講演:中村哲「アフガン17年と私の提言」(ビデオ&スライドあり)
| | 協力費:1000円(高校生500円)
| | 主催:中村哲後援会開催実行委員会
| | 問い合わせ先:沖大土田研究室098-832-2948

場所:沖縄大学T号館601教室
サテライト会場(予定):同大V号館101教室
              &名護高等予備校(0980−53−6012)

ジュゴンの家 うららちゃん日誌
 26日 今日は、朝早くから市役所前での座り込みに行きました。私はお店があるので、途中で帰って店番をしていました。あまりの寒さのためか、真喜志好一さんと山口洋子さんが市役所からお店の方へ来られ、ウインナーコーヒーを一緒に飲みました。真喜志さんは、ジュゴンの家ではじめてのお買い物をなさいました。ありがとうございます。他のお客さんも来ていて、洋子さんが接客をしていました。私がトロかったせいかなぁ。情けない。今日はやることがたくさんあったのに、ボーッとしてしまいました。しっかりしなきゃ。東京の「街」からちゅーやんのケーキに引き続き、トミタさんからご馳走が届きました。スモークサーモン、ローストビーフ、数の子、松前漬け、こんなぜいたくをしていいんでしょーか!!クリスマスと正月がいっぺんに来た。街の人たち、どうもありがとうございます。おいしく食べさせていただきます。

晩御飯にローストビーフいただきました。ごちそうさまー!
晋君日誌

26日 今日と明日は市役所前で、基地建設反対の座り込みが行われます。ジュゴンの家のみんなで座り込みに行きました。市役所前座り込みの前に、市長への申し入れ行動があるというので、海の家へ行く前に参加して来ました。8:30頃市役所に着くと、すでに平良悦美さん、修さん夫婦は8時前に来ていました。 市長がいるか確かめに行くと、いつも閉めきられているカーテンが開いていて、市長はいないようでした。カーテンを開けているのは「いないぞ!」とアピールしているようにも見えました。
 9:00頃になると、山口洋子さんや真喜志好一さん、浦島さん、金城祐治さん、東恩納琢磨さん、平和市民連絡会の人々が集まってきて、市長室前で申し入れを行いました。すると、市長室長は「市長はいないのでお引き取りください」と言います。部屋を開けて見せ、確かに市長がいないことを僕たちに確認させました。「ですからお引取りください」と言う室長。市民・県民が申し入れをしに来たのに、追っ払うような態度でした。「もう空港に向かったという事ですか?」と何人かが聞くと、「はい自宅から向かわれたので、ここにはおりません」と答える。「ならば、私たち市民が申し入れに来たことを今すぐ市長に連絡をとってください」と金城祐治さんが話すのですが、「その必要はありません。ここでは私の判断で任されておりますので」と室長。

ゆうじさん「市民の意志に答えるのが市長としての意義ではないのですか」
室長「連絡をとる必要はありません」
真喜志さん「市長はいつ民意に答えるために対話をもつのですか」
室長「時間とスケジュールが合えばお会いします」
琢磨さん「私たちはここに2年間も通ったのですよ!スケジュールや時間の問題ですか!」
室長「・・・」
崎原さん「今すぐ電話してください。なんらかの返答は必要でしょう。最終的な判断をするのは市長自身も言っている通り、市長なのです」
室長「わかりました。来訪なさった事だけお伝えしましょう」
「市民の意志に答えてください、と言っていると伝えてください」と誰かが言いました。

 真喜志好一さんが冊子をまるめてメガホン代わりに口を開きました。

 「働いているところを申し訳ないが、市役所で働いている皆さん聞いて欲しい。この移設と言われている基地は何なのか。1966年、35年前、米軍がマスタープランを立てて作ろうとしていた新基地、それが今回の海上基地案ではないのか。市役所で働いている皆さんに考えて欲しい。名護市民は市民投票で一度、基地NOと言いました。市長も公約では海上基地は凍結だと言いました。市民が一度示した民意は今、市長が踏みにじっているのです。そんな市長を許していいのですか?もう一度考えてみてください

                                        しばらく周りはシーンとして、真喜志さんの演説が市役所内の隅々 まで響き渡っていた。すぐ近くにいながら呆然とそれを聞いていた 市長室長ほか、職員数人がハッとしたのか、前に立ちふさがり、  真喜志さんの握っているメガホンを下ろさせようとしました。申し入 れに来ていてた何人かの人で「なぜ話してはいけないのか」と止 めさせようとしている数人の前に入りました。

 「働いている人に迷惑だろう。何を考えているんだ」と止めようとす る市役所職員。「あなた達は誰のために働いているのですか。市  民のためを思うのだったら、市長との対話を求めている私達の話し を聞いてください」山口洋子さんが答える。「許可をとってから話し をしてください」市長室長、「じゃあ、今許可をください」と真喜志好 一さん、

 「・・・」答えずメガホンを下ろさせようとする室長ら。「許可を取ろうと 取らなかろうと、話をさせる気はないのでしょう。話させてくれ!」と 真喜志さん。しばらく話し合いが続き、「じゃあ企画部長に合わせ  てください」という話が出る。「今日一番の便で出て行かれました のでおりません」。

市役所に働いている人たちに訴えかける真喜志さん

 真喜志さんが話すのを一番に止めに入った職員は「反対なのはわかるが、私だって反対だが、そんなやり方をしなくてもいいじゃないか」と言った。何人かの職員は止めに入ったが、デスクに座る職員たちは仕事しながら真喜志さんの発言を聞いてるようにも見えた。
 話しの中で折り合いがつかないので、申し入れは市長がいないので終われませんが、座り込みをしている所に戻る人、市長室前に座り込む人と分かれていきました。
関ちゃん日誌

26日 今朝は7時半に起床し、朝食を食べたあと、みんなで市役所庁舎前に集まった。岸本市長にヘリ基地反対の申し入れをしに行ったが、午後に予定があるとかでもういなかった。明日、代替施設協議会に出席するために東京に行くのだ。これに合わせて、成田さんをはじめとする6人の方々が東京行動を展開するため、東京へ出発した。晋くんは海の家、うららさんと松ちゃんはお店と仕事へ、僕は残り市庁舎前にテントを張り、座り込みをはじめた。とても寒い日だったのだが、みんなの熱気が熱く感じた。午後からは基地反対協議会のビラ配りをした。一件一件配って、100部がすぐなくなった。犬に吠えられたりしたのだが、全部配れてとてもよかったと思う。

27日 朝刊 沖縄タイムス

きょうの代替施設協でリーフ上2案で合意へ(赤字はジュゴンの家つけたし)

 米軍普天間飛行場の移設問題で国、県、名護市などは、代替施設の建設位置を名護市のキャンプ・シュワブ沖リーフ上を軸とする二案で基本合意する。二十七日午前、官邸で開かれる第八回代替施設協議会で県、名護市の方針が示され、それぞれの考え方を確認する。リーフ上を軸とする案は岸本建男名護市長地元行政委員会の意向を踏まえて(名護市民の民意は踏みにじって)報告。リーフと外洋にまたがる案も含め、政府提示案とは異なるが、県は政府案の部分修正で対応は可能との認識を基に自然、生活への影響を危ぐする地元の声を(まったく無視して)包含する形の県案を報告する。政府は了承する見込み。

 岸本市長は三キロ沖への建設に固執していた辺野古区行政委員会が、リーフ上、リーフ一部を含む外洋の二案まで事実上、譲歩した経緯を尊重。協議会で決議内容を報告した上で、リーフ上をとした建設が地元の意向である立場を強調するとみられる。また、軍民共用化に伴う規模拡大への懸念から、規模縮小の模索も求める予定。

 一方、稲嶺恵一知事は、地元から反発のあった(にもかかわらず!)軍民共用空港の必要性をあらためて説明する。政府提示の三工法八案のうち三キロ沖の二案は、建設期間や技術的な問題から除外、リーフ内の三案についても住宅地域と距離が近い上、ジュゴンのえさとなる藻場への影響が大きいと指摘し、「リーフ上が基本」との考えを示す。

 名護市要望のリーフ上二案と政府案の整合性については「部分的な修正を行えば大差はない。まったく新しい案とは言えない」(県幹部)との認識で一致しており、基本的調査を再度実施し、調整は十分可能とみている。

 また、飛行ルートの問題で宜野座村松田区から騒音への懸念が出ていることにも触れ、住民地域から距離を置く滑走路位置設定に配慮を求める。工法については建設位置が決まった後の問題としているが、技術的、環境上の課題を克服するよう申し入れる。

移設断念を政府に要請/県民会議

 基地の県内移設に反対する県民会議とヘリ基地反対協の二団体は二十七日午前の普天間代替施設協議会を前に、政府に移設断念を要求する緊急要請行動を実施。小泉純一郎首相に、(1)一九九七年の名護市民投票の結果を尊重し、米軍普天間飛行場の移設を断念する(2)県内移設を前提とするSACO最終合意の撤回―など四項目を求める。

 県民会議の山内徳信共同代表を団長に、県民会議とヘリ基地反対協のメンバー十九人が首相官邸で開かれる代替施設協議会の前に閣僚に対し、要求書を手渡したい考え。


ヘリポート移設を合意/シュワブから代替施設へ

 米軍普天間飛行場の移設に伴う代替施設の使用に関する協定などを話し合う国、県、名護市の三者による第六回実務者連絡調整会議が二十六日午後、防衛施設庁で開かれ、キャンプ・シュワブ内のヘリポート(三十メートル四方)を、普天間代替施設の完成時に移設することで合意した。

 このほか、辺野古弾薬庫の危険区域について、家屋・道路とも爆発物安全量距離(ESQD)の安全区域内にあり、問題はないとの認識を確認したほか、大浦湾上空とキャンプ・シュワブから他基地に移動する際のヘリコプター訓練騒音に関して、二〇〇二年度の早い時期に測定器を設置し、一年間調査することも了承した。

 辺野古弾薬庫の危険区域については、名護市の指摘を受け、米軍に照会していた。爆薬量が四〇トンの場合、市街地や学校(第一種保安物件)は五百五十メートル、家屋十軒から百軒(第二種保安物件)は四百八十メートル、家屋十軒未満(第三種保安物件)は二百七十メートル、国道・県道(第四種保安物件)は百七十メートル離れていれば、安全上問題ないとされており、辺野古区の民家や道路は該当しないとしている。

 防衛施設庁施設部の原田実沖縄対策室長は、各弾薬庫に保存される量は家屋や道路の距離で制約されていると前置きし、「それらが守られているということであり、実際に弾薬の保管状況を(日本側)確認することはできない。しかし、米軍には安全対策に万全を期すよう伝えている」と説明した。

 ヘリコプターの騒音調査に関しては、代替施設のデータではないと説明、宜野座村松田区上空の調査については今後、那覇防衛施設局、県、宜野座村で話し合うことを確認した。

 普天間代替施設に関する使用協定問題は話し合われなかった。


住民投票阻止へ新組織/泡瀬埋め立てで推進派

 泡瀬埋め立て事業推進を求める「美ら島を創る市民の会」(比屋根清一会長)の第二回総括会議が二十六日、沖縄市民会館で開かれた。比屋根会長らは、目標を達成した署名活動(計八万五千人分)に続き、年明けに住民投票を阻止する目的で新たな運動を展開する方針を打ち出した。

 埋め立ての是非を問う住民投票条例の制定を求める署名がすでに市選管へ提出されており、市議会は来年二月の臨時議会で審議する。事業推進派は「こうした動きにあらゆる面で対峙(たいじ)する組織」(同会長)を立ち上げる考えだ。

 比屋根会長は会議の中で、「今後、反対運動が全国規模に広がり沖縄市で結集する。受けて立つ組織をつくらねば事業がつぶされる」との危機感を訴えた。

 仲宗根正和沖縄市長は「推進署名は(市人口の)65%に達し、工事着工を確信している。行政、市議会とも迷いはない」と述べ、あらためて住民投票に否定的な見解を示した。

 同市長はシンポジウムや討論会を主催し、事業内容の周知を図る考えだ。

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